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Vol.16, Nol.2 「柔軟物操作」
紙,布,食品,生体組織など,柔らかく変形しやすい物体を対象とするマニピュレーション作業は,我々の生活環境のなかの多くの分野で見受けられ,様々な工夫がなされている.
一方,広い意味でのパーソナルロボットの世界をはじめ,今後ロボットの活用・発展が期待される世界においては人間と共存し,人間に働きかけ,人間を支援することがロボットに求められる.そこでは上に述べたように人間の生活環境である実世界において普遍的に存在する物体を操作することが必要となる.これを受けて,近年ロボティクスにおいても,柔軟物体のマニピュレーションの研究が活発化しつつある.現状では,この分野の基礎の確立に向けていろいろな取り組みが行われている段階であるが,今後のロボティクスの基盤の一つに発展しロボティクスの範囲を拡大する重要な分野と考えられる.
このような観点から本特集号では,柔軟物体のマニピュレーションに関する最近の研究,事例を広い範囲で紹介する.柔軟物のモデリングに関する話題から,様々な柔軟物のマニピュレーションそのものに関する話題までを取り上げた.モデリングに関する話を入れたのは,マニピュレーションの対象物である様々な柔軟物の変形特性を整理し,統一的な視点を定めるためである.対象物としては,なるべく広く考え,コードや農作物はもちろん,必ずしもロボットで行う作業ではない縫製機,券売機などもターゲットとした.いずれにしても,新しい分野における基盤技術の確立を目標とし,その分野での考え方や事例を紹介していただくことを中心に執筆していただいた.
モデリングに関しては,主として操作対象物の研究をされている方々に興味を持って読んでいただけると考える.また,各種の事例はパーソナルユースやホームユースの分野へのロボティクスの展開を考えて研究開発を進められている方々に,問題点解決の一助となることを期待する.
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