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JRSJ Vol.17, No.2
Vol.17, No.2  作業の教示とプログラミング

 ロボットに何らかの作業を行わせるためには,作業をロボットに教え込ませる必要がある.近年,ロボットによる作業を容易に実現させる目的で,ロボットの自律化を目指し様々な研究がなされてきている.しかし,ロボットの自律化は遅々として進まず,現状では,作業をいかに効率よく教示するか,あるいは,プログラミングをいかに簡易に実現するかが,ロボットの応用分野や作業能力に多大な影響を与えている.特に産業用ロボットの分野では,1961年にUnimation社で産業用ロボットが製造されて以来,教示とプログラミングは不可欠の技術であり,現在も研究開発が続いているテーマである.このように,教示とプログラミングは,ロボットにとって古くて新しい問題であり,重要な課題である.作業を行うためには,本来その作業の、目的を理解し,例えば,組み付け作業であれば,環境の変化に対応し,対象物の位置関係や接触状態,対象物に働く内力等を目標とする状態に遷移させることが必要である.人はこのような状態遷移の意図を理解し,作業を行っているのである.では,この意図をどのようにロボットに理解させるか,その手段が教示であり,プログラミングである.
 本学会誌でも,第13巻5号に「教示」の特集を取り上げているが,この4年間に技術の進歩とともに,オープン化・ネットワーク化が現実の技術となり,さらには,新たな教示デバイスの開発がなされ,教示やプログラミングのあり方も変化してきている.展望や解説でも取り上げられているが,従来の教示が,位置情報を対象としていたのに対し,視覚情報や力覚情報を用いた新たな教示方法が提示されてきている.本特集では,作業の教示とプログラミングの事例を,研究と産業界での取り組みとの両面より解説していただき,今後の方向性を考えてみたい.