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JRSJ Vol.17, No.4
Vol.17, No.4 特集「テレロボティクスからネットワークロボティクスへ」

 遠隔操作によってロボットを制御する技術(テレロボティクス)は原子力施設内の危険物のハンドリング,海中作業や爆発物などの危険物処理のために研究が進められてきた.今日では外科手術への応用も研究されている.テレロボティクスはロボット技術の中の重要な一分野であり,本学会誌でも過去に2回,テレロボティクスの特集が組まれている.第7巻6号(1989)の小特集「テレロボティクス」と第11巻6号(1993)の「テレロボティクスの理論」である.前回の特集からは約6年の歳月が経過しており,この間の電子デバイスや計算機の急速な進歩,またバーチャルリアリティなどのヒューマンインタフェース技術の発展には目覚ましいものがあり,さらに昨年のNASAの火星探査ロボットSojournerの成功の記憶も新しいこともあって本ミニ特集も最初はテレロボティクスの進歩を見てみよう,ということで検討が始まった.しかし遠隔操作というキーワードで議論を進めていくうちに,ネットワークロボティクスという分野が形成されつつあることが指摘され,「テレロボティクスからネットワークロボティクスヘ」という特集テーマを設定することとなった.
 ネットワークと聞けば今日では誰もがまずインターネットに代表される情報ネットワークを思い浮かべ,ネットワークロボティクスとは情報ネットワークに接続されたロボットシステムのことである,と想像するであろう.実は本学会誌では第12巻6号(1994)に「ネットワーク型ロボットシステム」という特集が組まれている.ところがその特集におけるネットワークとは,複数のロボットを相互に接続したネットワークのことであった.今日では群ロボットと言った方が分かりやすいかもしれない.「型」という文字が入っているので少し考えれば本ミニ特集のネットワークロボティクスとの違いは理解できるが,ネットワークということばから連想される技術の変化に驚かされる.
 今日のロボットは自律性という点では未熟であり,現状ではネットワークを利用した遠隔操作システムという形態に留まっているものが多いが,本ミニ特集の解説論文を一読すれば,従来のテレロボティクスとは異なるネットワークロボティクスという概念の特徴が見えてくるであろう.
(「特集について」より抜粋)