
JRSJ Vol.18, No.2 |
Vol.18,
No.2 「21世紀の玩具とロボティクス」
ご承知の通り,ここ数年,アミューズメントロボットが次々に発表・発売されている.HONDAの2足歩行ロボットP2の発表とも相まって,広く大衆にロボットが認められるようになり,テレビ番組や雑誌にもアミューズメントロボットがしばしば取り上げられている.
日本ロボット学会誌でも,関連した解説記事がすでにいくつか掲載されているが(例えばVol.17,No.7「感性とロボット」特集),正面切ってこれらのロボット関連の特集記事が企画されたことはなかった.そこで今回,「玩具」という切り口から特集を企画した次第である.
本特集の解説記事は,大きく四つの枠組みに分類される.
(1)玩具とロポティクスとの関係を考えていくにあたって考慮すべき項目に関しての解説,(2)イベントを媒体とした解説,(3)事例紹介,そして(1)〜(3)の筆者のうち数名の方々にご参加いただいて実現した(4)座談会の報告である.
[中略」
さて,一方で「玩具(おもちゃ)の研究などやってどうする」といったたぐいの批判の声が内外から聞こえてきている.本特集の解説を読めば,それらの批判が当たらないこと,ロボティクス研究における玩具の位置づけが大きいことはお分かりいただけると思う.しかしながら,批判の声は簡単に無視してしまえるものでもないとも思う.最初に書いたように,現在,アミューズメントロボットは大衆的にブームとなっている.このブームに惑わされて方向を間違えば,一時の流行で終わってしまい,社会に何も残らず終わってしまう危険も十分あると考えられる.玩具ならびにその周辺分野は,21世紀にロボット技術が真に人間社会に寄与できるかどうかを担う,重要なものの一つであると考える.だからこそ,学会としては,流行に左右されず,人間社会をより豊かにするために役立つように健全な研究開発を進めていくこと,その方向付けをすることが重要であると考える.本特集がそのための一助となれば幸いである. (「特集について」より抜粋) |