JRSJ Vol.18, No.3
Vol.18, No.3 「新しいモデリングパラダイムを目指して」

 我々がロボットを動かそうとするとき,まずロボットそのもの,あるいはロボットと環境を含む系を何らかの形でモデリングする.モデルには運動方程式のような数式モデルから環境の記述法のようなデータの表現方法まで,様々なものがある.そして,そのモデルを参照して認識や制御の方法を考える.従来の,よい研究や実用化の例を見ると,個々の問題の特徴を解析してうまくモデリングすることによってパフォーマンスやロバスト性を向上させているものが多いと感じる.それでは「よい」モデリングを行うための一般的な方法論はあるのだろうか,というのが本特集号の企画を提案した動機であった.
 どのようなモデリングが好ましいかは問題によるので,問題ごとに適切なものを考えていくしかない,という意見も多い.確かにこれまでは例えば,マニピュレータの力学系のモデリング,視覚系のモデリングなど,個別のモデリング手法が研究されてきた.そこをあえて一つの特集号としたのは,「よい」モデリングには共通の,ある種普遍的な考え方があるのではないか,そしてそれを考えることにより,個別の領域のモデリングについても有用な指針を示せるのではないか,と考えたからである. (「特集について」より抜粋)