JRSJ Vol.19, No.7
Vol.19, No.7 マイクロメカトロニクス・ソフトメカトロニクス

 平成8年度から始まった,科学技術基本計画のなかで,各種のいわゆる政府系出資金事業が開始された.今回の企画は,この中の一つである学術振興会未来開拓推進事業で行われた「マイクロメカトロニクス・ソフトメカトロニクス」の特集である.
 マイクロメカトロニクスは,半導体製造技術を応用して微小機械部品・センサー・制御電子回路を同時に作り込める,従来の機械とはサイズ・構造・製作原理とも全く異なる新しい技術を実現する技術である.ソフトメカトロニクスは,多くの機械に要求されつつも,これまで研究が取り残されてきた,機械の物理的な柔らかさと機能的な柔らかさの研究であり,例えば,センサーが密に分布して埋め込まれた人工皮膚や,筋肉に相当するソフトアクチュエータに関する技術である.
 マイクロメカトロニクスとソフトメカトロニクスは二つのキーワードであるが,従来はそれぞれの研究背景・目的・対象・アプローチなどから見て二つの異なる分野と位置づけられてきた.「マイクロメカトロニクス・ソフトメカトロニクス」研究プロジェクトでは,両技術を統合することによりマイクロおよびソフトネスの観点から未来型機械の設計原理に関する新しいパラダイムを創造することがねらいとなっている.また,この研究の延長線上には,未来の生活を支援する柔らかな機械システム技術がある.
[後略]
(「特集について」より抜粋)