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Journal of RSJ

Paper Submission Review Policy

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新しい和文誌論文査読システムに関してのお知らせ
***** 2014年3月17日から和文誌論文の査読基準が変わります!! *****
日本ロボット学会論文誌 査読の方針と基準

 論文は (A.) 新規性,(B.) 有用性,(C.) 提案性 の3つの評価を軸として査読されます.それぞれの評価軸の定義を以下に示します.

  • 新規性:ロボットに関する科学と技術の全般を対象とし, 新たな知見などが含まれていること.
  • 有用性:ロボットを利用して問題解決等に有用であること.ただし,実用化以前の萌芽的な内容も評価する.
  • 提案性:ロボティクスに寄与する新しい学術・技術領域,コンセプト,システム概念などが提起されていること.

 また,論文を (1)要素,(2)システム設計・構築,(3)人材育成・社会,(4)実証実験の4分野に分類し,査読小委員会を分野ごとに独立させて,査読に際して分野の特殊性を考慮して評価を行います.以下に,各分野の査読の方針と基準を示します.

皆様の積極的な論文投稿をお待ちしております.

(1) 要素分野

 ロボットは,様々な要素を有機的に結合し,各要素の特徴を生かした動的システムである.要素分野では,センサー,コンピュータ,アクチュエータ,機構,モデリング,制御,アルゴリズム,ソフトウエア,インターフェイス,認知・認識,知能等の基幹要素に関する科学・技術を含む幅広い論文を査読対象とする. 査読方針としては,論文取扱規則で定義されている新規性,有用性,提案性を軸として評価する.

 他の3分野(システム設計・構築,人材育成・社会,実証実験)に適する論文以外のすべての論文はこの分野に投稿いただきたい.

(2) システム設計・構築分野

 これまで学術的な意義が十分には認められていなかった実用システムの設計・構築手法に価値を見出し,研究開発を促進するための査読基準を定義しなおすことで,産業競争力の強化に繋げたい.例えば,下記の総和により,社会で求められている課題の例示,それを解決する技術開発,実システムの設計・構築,それらを支える理論の研究活動を,正のスパイラルで結合し,産学官のコミュニティの醸成を牽引する論文分野を目指す.

  1. 実社会で実用的に稼働しているシステムについて,開発目的 に対するスペックイン,その投資効果に対する技術的,理論的考察,目的に対して過不足のない設計とその設計手法
  2. システムが複雑化し,これまで重要な技術として価値があるとは十分には認められていなかったシ ステムの設計手法
  3. システム構築を迅速化・低コスト化する手法の技術的価値の検討
  4. これまでの価値基準では技術的新規性がないと思われるが,うまく動作している新しい応用システムの事例報告(うまく動作しない事例の報告).ただし単なる「作ったら出来ましたという報告」ではないこと
  5. 上記の④に対する科学的・工学的な視点から価値を高める議論を促進すること

(3) 人材育成・社会分野

人材育成

 ロボット教育(ロボットを使った教育,およびロボット工学の教育)やロボットを用いた人材育成は,ロボットの動きが人の目を引きやすい,理解しやすい,また,ロボット技術が様々な技術の集合体であるという理由から,小中学校の理科教育から企業技術者の人材育成まで,幅広い学習者を対象として活用されてきました.また,ロボット工学が総合的な学問であることから,課題発見能力や自己解決能力の涵養,構成論的な教育に適しているという特長があります.

 しかしながら,教育や人材育成の対象である人間のコントロールが困難であること,その結果,教育効果の定量的評価が困難であること等の理由から,これまで教育や人材育成手法は,工学分野では学術的な評価の対象になってきませんでした.その結果,ロボット教育や人材育成手法が共有されず,教育手法や人材育成手法の改善や体系化が進まないという問題点がありました.

 そこで,教育実績の定量的評価の確立,人材育成・教育手法の公開による質の改善プロセスの実現を目指して,ロボット教育,人材育成分野の論文を募集します.将来のロボット研究者やロボット技術のユーザでもあるRTSP人材の育成,ロボット教育による社会貢献を目指した論文を採録したいと思います.

 人材育成分野では,下記,全ての内容が十分に含まれているかで査読を行います.

  1. 下記の内容が十分に記述,説明されているか.データは,定量的な評価(数値)だけではなく,定性的・主観的な評価(アンケート,聞き取り調査,教育者側の学び)等も含む.
    • 問題提起,仮説:教育する学習内容や教育の対象,何をどこまで獲得させたいか
    • 提案:具体的な実施手順や開発した内容の説明,論点の指摘
    • 学習過程,データ:どのような学習活動が観察されたか,そこから想定される学習過程,提案内容を支持する事実の提示
    • 考察:実施した結果から得られた知見,結果の考察,社会的意義の説明
  2. 論文の包含内容に,ロボット教育,ロボットによる人材育成としての妥当性があるか.
  3. ロボット教育分野,授業設計や人材育成,社会全体に役立つ可能性が認められるか.汎用性,応用性は考慮されているか.

社会分野

 次のイノベーションを引き起こす核となるであろうロボットの社会普及を目指したロボットシステムに関する研究論文を採択することによって,ロボット分野の発展とロボット学による社会貢献を実現したい.そこで,社会分野では,ロボットと社会の関わりの中で,人やロボット間の相互作用や認識,ロボットの社会的振る舞い,非言語的行動等の知能情報処理や人工知能分野の新しい概念や理論,アルゴリズム,および,その実装といった論文を募集したい.単体のハードウェアに閉じた手法や概念ではなく,ロボットと社会の関わりを意識した研究論文を念頭に置いている.単なるハードウェアの要素技術の開発ではない実社会に応用可能なシステムとしての独創性,先進性を積極的に評価する.また,社会学,心理学,医学等の工学以外の分野との学際的,横断的,また,構成論的な研究に関する論文も積極的に受け入れていきたい.

社会分野では,以下に述べる基準で査読を行う.

  1. 研究対象となるロボットと社会の関わりが十分に考察されているか.
  2. 提案する手法,技術,概念にロボット学の社会実装,ロボット学の発展に寄与する十分な社会的価値が含まれているか.
  3. 社会的価値を示す実験結果が得られており,その意味が述べられているか.実験結果には,定量的な評価だけではなく,定性的・主観的評価も含む.
  4. 他手法との比較や著者が想定した仮説・予想との比較を行い,著者の主張する成果の正当性が論理的に考察されているか.ただし,他手法との比較は過度には求めない.
  5. 社会的課題の解決を目標とした場合,そもそも問題の本質がどこにあるのかが不明瞭な場合も多い.そこで,実社会の中で実装と評価を繰り返して技術開発とニーズの発見をコンカレントに進める研究も積極的に評価する.
  6. 倫理的な配慮が十分になされているか.

(4) 実証実験分野

 ロボット技術を実社会に導入するためには,実証実験が必要不可欠であり,実証実験により得られたLessons Learnedのロボティクスに対する貢献は,非常に大きい.また,実社会に実装されたロボット技術の実運用に関する報告も,今後のロボティクスを発展させる上で,高い価値があると考えられる.しかしながら,これまで,「学術的新規性が小さい」といった理由から,ロボットの実証実験や実運用に関する論文は,あまり掲載されてこなかった.そこで,日本ロボット学会論文誌では,ロボットの実証実験や実運用に関する論文投稿を喚起するため,実証実験分野の論文について以下に示す査読基準を設定し,実証実験や実運用に関する論文の掲載を積極的に進める.これにより,実証実験結果や運用報告ならびに,Lessons Learnedを広く共有することで,ロボティクスの発展に繋げたい.

  1. 手法の新規性は問わない.実証実験または実運用に関する,背景(社会的課題や実運用におけるハードルの要因),目的,条件,環境,方法,結果が過不足無く記述されていること.なお,実験や実運用の過程で生じた障害とその克服についても,記述があると良い.
  2. 実環境下での有用性を評価できる結果を入れること.(シミュレーションのみの論文や,コントロールされた研究室環境内で実施した実験に関する論文,「作りました.動きました.」だけの論文は,実証実験分野には該当しない.)
  3. 実証実験については,できる限り,他手法との比較がなされていること.類似環境における実験がすでに既報としてあれば,それらとの比較でも良い.また,実運用の報告については,その有効性と発展性が判断できるだけの,十分なデータが掲載されていること.
  4. 実証実験または実運用により得られたLessons Learnedが記述されていること.価値のあるLessons Learnedが得られていれば実験の成否は問わない.

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