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【遠隔配信のみ】第129回 福島復興で活躍するロボット

開催日2020年10月21日(水)9:20~17:10
開催地

遠隔配信で実施いたします

会場
アクセス

WEBEX,もしくはzoomのシステムを使用
詳細はお申込み後にご案内いたします

定員遠隔配信180名(定員になり次第締め切ります)
参加費
(税込)

参加費・システム手数料共に税込み価格です.

※ お支払の際,別途システム手数料「220円」を頂戴致します.
【WEB遠隔参加のみ】
当学会及び協賛学会の正会員(個人)/4,000円,会員外(一般)/8,000円
当学会及び協賛学会の学生会員(個人)/3,000円,会員外(学生)/5,000円
当学会賛助会員 招待券ご利用/無料,優待券ご利用/3,000円,左記サービス券なし/8,000円
特別優待券使用の場合:学生(RSJ会員非会員問わず)/無料,学生以外/3,000円
※3密対策により複数人視聴のオプションはございません。 視聴される方各々お申し込みください。
※賛助会員 招待券,優待券をご利用の場合、お手数ですが原本を学会事務局宛にご郵送ください。

主催一般社団法人 日本ロボット学会
協賛計測自動制御学会,産業技術連携推進会議 医療福祉技術分科会,システム制御情報学会,情報処理学会,人工知能学会,精密工学会,電気学会,電子情報通信学会,土木学会,日本感性工学会,日本機械学会,日本シミュレーション学会,日本神経回路学会,日本設計工学会,日本時計学会,日本人間工学会,日本バーチャルリアリティ学会,日本ロボット工業会,農業食料工学会,バイオメカニズム学会 (予定)
セミナーレポートセミナーレポート

口上

 原子力災害は環境への影響が大きいため,一度発生すると人の活動が著しく制限されます.東京電力福島第一原子力発電所事故以降,懸命な復興作業が続けられる中,人に代わって作業するロボットは様々な場面で活躍してきました.一方で,未だ課題も多く残されており,今後もますますロボットの活躍が期待されると同時に課題解決に向けた研究開発が求められます.本セミナーでは,これまでの福島復興とそこで活躍してきたロボット技術についてご紹介いただき,講義を通じて今後の福島復興におけるロボット技術への期待や課題について考えます.

オーガナイザー:山田 大地(日本原子力研究開発機構)

 

※個人情報の取り扱いについて

本セミナープログラムには、遠隔配信での楢葉遠隔技術開発センター見学がございますので、お申込みいただいた参加者様の氏名・所属を楢葉遠隔技術開発センターへ提出いたします。見学目的以外には使用いたしません。ご了承ください。

 

講演内容:

9:20-9:30  <開会挨拶・講師紹介>


9:30-10:40  1話 福島第一原子力発電所の廃炉において求められるロボット技術・遠隔技術

東京大学  淺間 一

 これまで,東京電力福島第一原子力発電所(1F)の事故対応,廃炉においては,放射線量が高く,人間が立ち入ることが困難,危険,不可能な環境が多く,注水,瓦礫除去,建屋や様々な容器内の調査(映像取得,放射線量・汚染分布等の計測),サンプリング(ダスト,汚染水,コンクリートコア,燃料デブリ等のサンプルの採取),計測機器などの設置,除染,遮蔽,機材の運搬など,様々な場面において,ロボット技術・遠隔技術の活用が必須となっている.本講演では,1Fの事故対応・廃炉において活用されたロボット技術・遠隔技術を紹介するとともに,今後の廃炉において求められる技術や,その研究開発における課題などについて述べる.


10:40-10:50  <休憩>


10:50-12:00  2話 福島第一原子力発電所の廃炉用ロボットの開発 ~課題と必要技術

国際廃炉研究開発機構 新井 民夫

 東京電力福島第一原子力発電所には多くのロボットが投入されてきた.原子炉格納容器(以下PCV)周辺の状況調査から始まり,PCV内部調査を気中・水中で行い,現在,より詳細なPCV内部調査を進め,次のステップでは燃料デブリの試験的な取り出しを予定している.使われるロボットは,PCV内部への狭い管内を通り抜けられる小型の調査用ロボットから,可搬重量が大きい大型ロボットが中心となる.本論では,廃炉における燃料デブリ取り出し工程と干渉物撤去工程を例に,ロボット技術ならびにそれらを機能させる周辺機器について述べる.原子炉の構造を概観した上で,高放射線量下で働く機器の耐放射線性,洗浄・機器交換などのメンテナンスを理解する.ロボット学で進展する新技術を廃炉用ロボットにも導入できることを願って,廃炉用ロボット技術の課題を論ずる.


12:00-13:00  <休憩(昼食)>


13:00-13:45  楢葉遠隔技術開発センター見学(遠隔配信)

 ロボット技術・遠隔技術は,東京電力福島第一原子力発電所廃炉の推進や産業の活性のため福島復興において重要な技術となる.ロボット技術・遠隔技術の研究開発のため,一般の企業や教育機関等に利用可能な試験施設として,楢葉遠隔技術開発センターが設置された.施設は試験棟と研究管理棟から構成される.試験棟にはロボットの試験のために水平60m x 80m高さ40mのドローンも飛行可能な空間があり,また,試験用の階段や水槽,ロボットの動作を計測するモーションキャプチャを備えている.研究管理棟はバーチャルリアリティシステムを備え,実際には容易に侵入できない原子炉建屋内を体験できる.本セミナーでは,遠隔配信で施設見学を開催する.


13:45-14:00  <休憩>


14:00-15:10  第3話  福島第一原子力発電所事故により飛散した放射性物質を“見える化”する遠隔放射線イメージング技術の開発と実証

日本原子力研究開発機構 佐藤 優樹

 東京電力福島第一原子力発電所(1F)の廃炉や福島県帰還困難区域の環境回復を促進するにあたり,1F事故によって飛散・沈着した放射性物質の分布を把握することは,作業者の被ばく線量の低減や除染計画の立案を実施する上で重要である.原子力機構では,作業現場に沈着した放射性物質を“見える化”するための放射性物質可視化システムの開発を進めており,併せて1Fや帰還困難区域での実証試験を進めている.本セミナーでは,放射性物質可視化システムにおけるロボットの利用例や実証試験の結果を紹介する.


15:10-15:20  <休憩>


15:20-16:30  第4話  環境放射線モニタリングを高度化する無人機 -1F事故後の対応から原子力防災ツールへの適用-

日本原子力研究開発機構 眞田 幸尚

東京電力福島第一原子力発電所(1F)事故後の放射線モニタリングに無人機 (UAV, USV) の活用がされている.その代表格であるヤマハ発動機株式会社製の無人ヘリコプター (FAZER-R2) は,現在でも多くの地域が避難指示区域となっている発電所から約5kmの範囲のモニタリングに定期的に使用されており,空間線量率の低減状況を視覚的に把握できる情報を提供している.本講演では,このような1F事故後の環境放射線モニタリングへの無人機の適用例を紹介するとともに将来の原子力防災へのツールの適用のための取組と課題について概説する. 


16:30-16:40  <休憩>


16:40-17:00 全体質疑応答


17:00-17:10  <閉会挨拶>


参加申込方法

必ず参加申込みおよび参加費のお支払い方法のご案内ページをご確認の上,下記よりお申し込みください.

 

セミナー参加に関する注意事項

  1. 会場,講師,日時等は都合により変更になる可能性がございますのでご了承下さい.最新の情報は学会ロボット工学セミナーHPに掲載されます.
  2. 台風等警報発令時のセミナー開催中止判断については「災害時における中止判断」のページをご確認ください.
  3. 当日,参加者の理解を深めるためテキストを配布致します.2020年度より電子データで配布となり,会場参加/遠隔参加ともにメールにて事前に配信を行います.また,テキストの後日販売は行いません.
  4. 参加者のセミナー会場内での撮影・録音行為は禁止させて頂きます。なお、撮影・録音を含む取材をご希望の場合は必ず事前に学会事務局までお問い合わせください。