【開催案内】ロボット考学研究専門委員会(公開)のお知らせ
日本ロボット学会会員各位
日本ロボット学会ロボット考学研究専門委員会の講演会を、
下記の通り、公開にて開催いたします。
是非、ご参加いただけますようお願い申し上げます。
公開での開催とさせていただきますので,
日本ロボット学会の会員でなくともご参加いただけます。
会場の広さの都合上、ご参加頂ける場合は、
あらかじめ上出まで、参加人数をご連絡頂けますと幸いです。
どうかよろしくお願い申し上げます。
連絡先:上出寛子
e-mail: kamide@coi.nagoya-u.ac.jp
記
日時:2019年6月18日(火)15:20~17:30
場所:名古屋大学未来社会創造機構 NIC618(6F)
地図:http://www.coi.nagoya-u.ac.jp/access
講演1(15:20-15:50)
講演者:上出寛子(名古屋大学未来社会創造機構,特任准教授)
題目:「モノに対する作法とモノとの一体感」
概要:
日本人は古来から,モノを大切にする文化を養ってきた。一方で現代では,便利なモノが大量にある生活が実現されると共に,モノを消費するだけ,あるいは使い捨て可能な存在として,ぞんざいに扱う傾向が強くなっているという懸念もある。本報告では,モノを大切にするという作法は,心理学的にどのように評価できるのかを検討し,また,それらがモノとの相互作用にどのように影響するのかについて議論する。
ー10分休憩ー
講演2(16:00-17:30)
講演者:岡田美智男 (豊橋技術科学大学 情報・知能工学系,教授)
題目:〈弱いロボット〉の研究: ソーシャルなロボットにむけた関係論的なアプローチ
概要:
発達心理学者の浜田寿美男氏によれば、「私たちの身体は外から容易に観察できることから、個として完結しているような先入観を持たれやすい。一方で、その内なる視点から眺めるならば、自らの顔も見えないような不完結なものであり、いつも他者を予定している」という。
講演者の岡田は折に触れ、この〈オープンなシステムとしての身体観〉に依拠したロボットを作れないものかと考えてきた。自らではゴミを拾えないものの、子どもたちの手を借りながら、結果としてゴミを拾い集めてしまう〈ゴミ箱ロボット〉、モジモジしながら、ポケットティッシュを配ろうとする〈アイ・ボーンズ〉、人の目を気にしながらオドオドと話そうとする〈トーキング・アリー〉など、ひとりではなにもできないような、いつも他を予定する〈弱いロボット〉たちである。
本発表では、この〈弱いロボット〉という思考の道具を手掛かりに、他者との関わりやコミュニケーションのもう一つの姿について考えてみたい。
配信元・問合先――――――――――――――――――――――――――――
上出寛子
名古屋大学未来社会創造機構
kamide@coi.nagoya-u.ac.jp