【ハイブリッド開催】第160回 生物模倣・生物規範ロボットの機構・制御・適応
開催日 | 2025年9月17日(水)10:00~17:20(開場9:40) |
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開催地 | 【現地会場】東北大学東京オフィス会議室(東京都千代田区丸の内1-7-12 サピアタワー10階) |
会場 アクセス | 【現地会場】 https://www.bureau.tohoku.ac.jp/somu/tokyo/access.html
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定員 | 会場40名/配信160名 (どちらも定員になり次第締め切ります) |
参加費 (税込) | 参加費・システム手数料共に税込み価格です. 2025年度の賛助会員招待券・優待券(有効期限:2025/12/31)をご利用いただけます
団体視聴について ※受付方法等変更になりました |
主催 | 一般社団法人 日本ロボット学会 |
協賛 | 計測自動制御学会,産業技術連携推進会議 医療福祉技術分科会,システム制御情報学会,情報処理学会,人工知能学会,精密工学会,電子情報通信学会,土木学会,日本感性工学会,日本機械学会,日本シミュレーション学会,日本神経回路学会,日本設計工学会,日本時計学会,日本人間工学会,日本バーチャルリアリティ学会,日本ロボット工業会,農業食料工学会,バイオメカニズム学会,農業情報学会(以上21団体予定) |
注意事項:最初にご確認ください
- 状況によってはオンラインでの講演に変更になる場合がございます。
- オンライン参加申込みの場合、申込み完了と同時にオンライン参加方法の詳細をご連絡するため、原則現地参加への申込み変更を受付いたしません。
- 現地参加/オンライン参加いずれの参加形態でも、講演後見逃し配信を実施予定です(通信状況により一部欠損する場合もございます)。
- 現地参加/オンライン参加いずれの参加形態でも、講演レジュメはクラウドサーバのBOX(https://app.box.com)より各自ダウンロードください。印刷資料は現地会場でも配布いたしません。
- 体調不良等で現地参加が難しくなった場合には事務局までご連絡くださいませ。
以上をご了承の上でお申込みくださいますようお願いいたします。
口 上:
生物を模倣するあるいは規範とする近年のロボット学では,身体構造の設計や制御構築において大きな伸展が見られる.生物模倣ロボットでは身体構造や神経構造を模倣し,生物物理や運動制御原理の理解を深める取り組みがより一層盛んになっている.また,近年では機械学習に基づく制御によって非常に複雑な地形の踏破や様々なタスクを実現している.本セミナーでは,適応的に動き回る人工物の構築という観点から生物模倣・生物規範ロボットの近年の取り組みを整理し,生物学とロボット学の融合領域分野の今後を展望する.
オーガナイザ:福原 洸(東北大学)
講演内容:
9:40 開場
10:00-10:10 <開会挨拶・講師紹介>
10:10-11:10 第1話 ロボットシステムのための生体模倣AIに向けて
東北大学 林部 充宏
ロボットシステムはハード的にもソフト的にも生体模倣によって進化を遂げてきた.最近特に模倣学習や強化学習の発展により,調理動作の実現など人の運動タスクのパフォーマンスに近づいてきているが,学習の効率性の側面ではデータと力技に頼っているところがあり,まだ改善の余地があると考えられる.例えば,模倣学習と中枢パターン発生器の組み合わせなど異種の生体模倣技術の融合や神経科学的運動制御の知見に基づく要素を複合的にさらに取り込むことができれば,パフォーマンスのみならず計算効率的にも生体に近づいた生体模倣AIの実現が可能となり今後さらなる開発が望まれると考えられる.生体模倣AIやニューロモーフィックAIについて考える機会として発表を行う.
11:10-11:20<休憩>
11:20-12:20 第2話 深層生体模倣ロボティクス
福島国際研究教育機構 鈴森 康一
これまでの生体模倣は「表層模倣」と言えないだろうか?外観でわかる形や動きを真似る一方で,ロボットカバーの下では,実際の生き物とは全く異なる機械仕掛けの機構が動いている.演者らは,外側からは見ることのできない生き物の身体内部の柔軟構造の模倣,いわば「深層生体模倣」という考え方を提案し,ソフトロボット学と動物学/医学の協働で研究を進めている.精度と剛性を目指した従来のロボティクスとは対極にある,あいまいな柔軟組織の設計論を明らかにすることで,環境への適応性に優れ,身体の物理特性に起因する運動性能を持つロボットの実現と,動物身体の理解と治療への応用を目標にしている.その取り組みの概要を紹介する.
12:20-13:30 <休憩>
13:30-14:30 第3話 中動態の世界と受動的身体性由来の世界モデルのもとでの深層強化学習
名古屋工業大学 佐野 明人
歩行・走行動作の本質は,繰り返し倒れ続ける運動であり,転倒して終わる運動でもある.中動態の世界では,身体,環境,脳との間で,自然とさまざまな力学的相互作用が自動的に繰り返し起き,我々のもとでその動作が実現されていると捉える.受動的身体性に適切な複雑さを付与することは,相互作用に多様性をもたらし,脱力は受動的身体性を際立たせる.歩行動作が思い通りになることは原理的に難しく,また自分で特定の歩き方を選ぶことができず, むしろその歩行状態(歩容)に自然と収まっている.受動的身体性由来の世界モデルのもとでの深層強化学習(Vision-centricかつEnd-to-End)は,その収め方を発見する効果的な手法と考えている.なお,開発中の稲穂型歩行支援機は,完全な受動要素として相互作用に介在し,人の作用を無意識のうちに引き出している可能性があり,色々なヒントを与えてくれる.本講演では,40年近い歩行研究の中で最も知的探究心が旺盛な今を伝えてみたい.
14:30-14:40 <休憩>
14:40-15:40 第4話 動物やロボットの優れた歩行機能を生み出す力学原理
大阪大学 青井 伸也
動物やロボットの歩行は,脳(制御系),身体(機構系),そして環境との相互作用から構成される複雑なシステムにより創発される力学現象である.本講演では,不安定性や分岐といった力学系に特有の性質を巧みに活用することで,未知の外乱や環境の変化に適応する歩行の形成や,速度に応じた歩容の変化など,状況に応じた柔軟かつ高度な歩行機能がいかにして発現されるのか,その仕組みについて紹介する.特に,ヒトの二足歩行をはじめ,ネコやウマの四足歩行,さらにはムカデのような多足歩行に至るまで,多様な歩行形態を対象に,数理モデルやロボット実験に基づく研究成果を通して解説する.
15:40-15:50 <休憩>
15:50-16:50 第5話 ソフトロボティクス設計論としての生物模倣
京都大学 細田 耕
生物模倣は,生物規範と混同されがちであるが,生物の持つ多義性に基づいた,適応性を生み出すソフトロボティクスの設計論であると言える.本講座では,講師らの研究室でこれまで開発されたソフトロボット,柔軟人工指,筋骨格上肢ロボット,筋骨格駆動四足ロボットなどを引用しながら,生物の適応性を工学的に再現するアプローチについて説明する.
16:50-17:00 <閉会挨拶>
参加申込方法 ※お申込み区分により締切日時が異なります
必ず参加申込みおよび参加費のお支払い方法のご案内ページをご確認の上,下記よりお申し込みください.
※運用方法(オンライン配信のタイムシフト配信(見逃し配信)の実施)の変更により、第132回セミナーより申込後のキャンセルは一切不可と致します。
現地参加 申込締切:9月12日(金)18:00
本セミナー現地参加希望の場合,下記よりお申込み,参加費支払のお手続きをお願いします.
優待券(有料)をご利用の場合もこちらからお申込みください.
※本セミナーは2025年度の賛助会員優待券(有効期限:2025/12/31)をご利用いただけます
オンライン参加 申込締切:9月16日(火)18:00
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※本セミナーは2025年度の賛助会員優待券(有効期限:2025/12/31)をご利用いただけます
無料参加券利用・現地参加 申込締切:9月12日(金)13:00
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※本セミナーは2025年度の賛助会員優待券(有効期限:2025/12/31)をご利用いただけます
無料参加券利用・オンライン参加 申込締切:9月16日(火)13:00
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※本セミナーは2025年度の賛助会員優待券(有効期限:2025/12/31)をご利用いただけます
セミナー参加に関する注意事項
- 会場,講師,日時等は都合により変更になる可能性がございますのでご了承下さい.最新の情報は学会ロボット工学セミナーHPに掲載されます.
- 台風等警報発令時のセミナー開催中止判断については「災害時における中止判断」のページをご確認ください.
- 当日,参加者の理解を深めるためテキストを配布致します.2020年度より電子データで配布となり,会場参加/オンライン参加ともにメールにて事前に配信を行います.また,テキストの後日販売は行いません.
- 参加者のセミナー会場内での撮影・録音行為は禁止させて頂きます。なお、撮影・録音を含む取材をご希望の場合は必ず事前に学会事務局までお問い合わせください。