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第72回ロボット工学セミナー アドバンストな環境認識センサとその処理方法

開催日2012年9月25日(火)
開催地東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館 233号室 (東京都文京区本郷7-3-1)
セミナーレポートセミナーレポート

レポートを公開致しました

会場アクセス:
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_04_03_j.html
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/map01_02_j.html
「東大前駅」(南北線)徒歩5分,「本郷三丁目駅」(丸ノ内線,大江戸線)徒歩10分,「根津駅」(千代田線)徒歩10分

定 員:70名(定員になり次第締め切ります)

参加費:
当学会及び協賛学会の正会員/8,400円,会員外/12,600円,学生(会員,非会員を問わず)/4,200円,
当学会賛助会員 招待券ご利用/無料,優待券ご利用/4,200円,左記サービス券なし/12,600円

  • 賛助会員の皆様へ:上記の招待券(2枚/口)及び優待券(10枚/口)は,年頭に各賛助会員学会窓口様宛に配布させて頂いておりますので有効にご活用ください.
  • 課税について:当学会及び協賛学会の正会員,学生(会員,非会員を問わず)の場合の参加費は不課税,それ以外の場合の参加費は税込となりますのでご承知おき下さい.


口 上:
 ロボットの行動を決定するためには,周囲環境を定量的に認識することが重要です.近年,赤外光を利用した二次元測域センサやマルチレンズのカメラシステムなど,機械特有の優れた機能を利用したアドバンストな環境認識センサの開発が進められています.これらのセンサは,ロボットによる環境認識の確度を高めるだけでなく,人には感じることのできない情報を定量化することで様々な応用先を提供してくれます.本セミナでは,最新の環境認識センサのハードウェアとデータの処理方法について講師の先生方から解説していただきます.
オーガナイザー:大槻 真嗣(宇宙航空研究開発機構)


講演内容:

09:30-09:35 <開会挨拶・講師紹介>


09:35-10:25 第1話 サーモグラフィカメラによる赤外線センサ計測とその応用
日本アビオニクス株式会社 村上 正肥
 赤外センサを利用したサーモグラフィカメラの動作原理と応用について解説し,また,精度よく温度計測を行うための手法と注意点を示す.さらに,赤外線センサを利用した最新技術動向や赤外線センサ計測の応用例である赤外機器システム事例について紹介する.


10:25-11:15 第2話 対象物の温度を知るための遠赤外線センサのハードウェア
東京大学 高畑 智之
 物体はその温度に応じたスペクトルの電磁波を放射しており,常温に近い物質であれば波長10μm付近の遠赤外線を計測することで,対象物の温度を知ることができる.ロボットが周囲の温度をもとに人や温度の高い物を認識することで,ロボットの機能をより高めることが期待できる.しかしながら,そのためにはロボットに搭載可能なセンサが必要となる.本講演では,遠赤外線を計測する各種方法を概観し,さらに近年の研究,特に遠赤外線センサを小型・軽量化する研究について解説する.


11:15-12:15 第3話 モアレ縞を用いた微小変位可視化メカニズムと画像処理を用いた計測システム
広島大学 高木 健
 力,圧力,加速度などの物理量は微小な変位より計測されることが多い.この変位を直接人間が目視できれば様々な分野に応用できると考え,モアレ縞を応用し変位を視覚的に拡大表示することで,電気的な要素を用いることなく,縞模様や文字にて変位を提示できるメカニズムを開発した.応用例としてロボットグリッパや手術器具の把持力を提示できることを紹介する.また,このメカニズムを撮影し画像処理すれば詳細な値を遠隔かつ無線にて取得できることも紹介する.応用例として,建造物の健全性の検査を目的とし,振動の加速度を可視化するものと,ひずみを検査するための高精度なものを紹介する.


12:15-13:30 <休憩(昼食)>


13:30-14:30 第4話 コンピュテーショナルフォトグラフィ技術に基づく距離計測法の新展開
広島市立大学 日浦 慎作
 コンピュテーショナルフォトグラフィは,光学系の工夫によりカメラに新たな機能や性能を付与するための技術であり,その用途の1つとして画像からのぼけの除去が挙げられる.またその反対に,主要被写体の前後の物体の像をぼかす,ぼけ生成も可能であるが,これらの過程でシーンの奥行き情報が必要であり,距離推定に関する新たな取り組みがなされる素地となっている.また,ぼけ除去技術は画像計測における被写界深度の問題を解決しうることから,ステレオ法などの従来の距離計測法との融合的な研究も行われている.本講演ではコンピュテーショナルフォトグラフィ技術とそれによる距離計測を,従来の距離計測法と対比しながら解説する.


14:30-15:20 第5話 ロバストな環境認識を実現する測域センサの機能
北陽電機株式会社 森 利宏
 測域センサを我々が暮らす実空間で使用したときの問題点とその対策方法について説明する.昨年発売したEther-Topは屋外での使用を想定したIP67の構造とマルチエコー機能がある.しかし,その機能がロバストな環境認識を保障したわけでなく,測域センサからのデータの処理がロボットの環境認識能力に求められる.屋外でロボットを安定して稼動させるための測域センサに求められる機能性能について説明する.


15:20-15:40 <休憩>


15:40-16:30 第6話 レーザスキャナを利用した移動ロボットのための三次元環境計測
千葉工業大学 吉田 智章
 整った環境では水平に設置したレーザスキャナだけで十分な情報が得られるが,屋外など雑然とした環境では不十分なことが多い.そのため垂直方向にも広がりのある視野を持つ,三次元計測が必要となる.本講演ではレーザスキャナを用いた三次元計測について,その方式およびデータ処理方法について解説する.また,実例として講演者らの開発したロボット,QuinceおよびPapyrusでの三次元環境計測について紹介する.


16:30-17:20 第7話 移動ロボットによる三次元計測と特徴量を用いた空間の分類
東北大学 大野 和則
 従来から不整地を走行するクローラロボットを用いて地下鉄や倒壊した建物の三次元計測や得られた三次元点群の特徴量を用いて瓦礫や細い構造物などに点群を分類する研究が行われている.本講演では,レーザ距離計を用いた空間の三次元点群の計測とつなぎ合わせて地図を構築する方法,計測した三次元点群を対象ごとに分類する方法について基礎的な部分から応用まで説明する.また,小型レーザ距離計が切り開く新たな応用について概要を説明する.


17:20-17:25 <閉会挨拶>


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主 催:
一般社団法人 日本ロボット学会
協 賛(予定):
応用物理学会,計測自動制御学会,産業技術連携推進会議 医療福祉技術分科会,システム制御情報学会,情報処理学会,人工知能学会,精密工学会,電気学会,電子情報通信学会,土木学会,日本機械学会,日本シミュレーション学会,日本神経回路学会,日本設計工学会,日本時計学会,日本人間工学会,日本バーチャルリアリティ学会,日本ロボット工業会,農業機械学会,バイオメカニズム学会

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