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第74回ロボット工学セミナー サービスロボットの安全規格と開発プロセス

開催日2012年11月12日(月)
開催地東京大学 本郷キャンパス 工学部11号館 講堂(東京都文京区本郷7-3-1)
セミナーレポートセミナーレポート
  • ※第2話,第3話の講師が変更となりました.講演内容には変更ございません.(2012/9/13)

会場アクセス:
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_04_12_j.html
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/map01_02_j.html
「東大前駅」(南北線)徒歩5分,「本郷三丁目駅」(丸ノ内線,大江戸線)徒歩10分,「根津駅」(千代田線)徒歩10分,「東大正門前」(都バス茶51(お茶の水-駒込駅南口)又は東43(東京-荒川土手操車所前))徒歩1分

定 員:70名(定員になり次第締め切ります)

参加費:
当学会及び協賛学会の正会員/8,400円,会員外/12,600円,学生(会員,非会員を問わず)/4,200円,
当学会賛助会員 招待券ご利用/無料,優待券ご利用/4,200円,左記サービス券なし/12,600円

  • 賛助会員の皆様へ:上記の招待券(2枚/口)及び優待券(10枚/口)は,年頭に各賛助会員学会窓口様宛に配布させて頂いておりますので有効にご活用ください.
  • 課税について:当学会及び協賛学会の正会員,学生(会員,非会員を問わず)の場合の参加費は不課税,それ以外の場合の参加費は税込となりますのでご承知おき下さい.


口 上:
 近年, 急速な高齢化社会への進展に伴い, ショッピングセンターや病院, 家庭, 公道, 工場, 工事現場のほか, 様々な環境で人と共生して作業を行うサービスロボットの重要性が高まっています.子供から高齢者まで幅広いユーザが安心してロボットに接するための重要な条件の一つは,ロボットが人を傷つけない事です.ロボットの提供者にとっては,この非常にシンプルで重要な条件をどのように満たせば良いのか,どのようなプロセスで開発を進めれば良いのか非常に悩ましい状況です.
 本セミナーでは,人に受け入れられるサービスロボットを作るための安全規格と開発プロセスの最新動向について,業界の最前線でご活躍されている講師の方々より講演を行っていただきます.
オーガナイザー:中 拓久哉(日立産機システム)


講演内容:

10:25-10:30 <開会挨拶・講師紹介>


10:30-12:00第1話 国際安全規格と設計者責任
長岡技術科学大学 木村 哲也
 サービスロボットは次世代産業として国際的に期待されており,その流れを受け,サービスロボットの安全規格ISO 13482が近いうちに発行される.
本講演では,ISO 13482を理解する上で必要な国際安全規格(ISO 12100:2010, ISO TR 14121-2:2007, ISO 13849, ISO 61508, IEC 60204-1)の基本的考え方を説明する.また,日本での判例を踏まえ,国際安全規格の示す安全と設計者責任の関係を説明する.最後に,国際安全規格の求める安全確認型の技術の例として,鉄道安全で用いられているダイナミック信号処理技術のサービスロボットへの応用の事例を紹介する.


12:00-13:00 <休憩(昼食)>


13:00-14:00第2話 パーソナルケアロボットのための安全規格ISO 13482の動向
日本自動車研究所 藤川 達夫
 現在ISOでは,パーソナルケアロボットのための安全規格ISO 13482の策定が進められており,年内のFDIS発行に向けて,作業は山場を迎えている.わが国からも,多くの企業および大学・研究機関が国際会議に出席し,活発な議論を行っている.この規格は,産業用ロボットの安全規格をベースとしながらも,パーソナルケアロボット独自のハザードと,機能安全も含めたリスク低減方策を提示している.
 本講演では,ISO 13482の概要および特徴について解説する.またISO 13482に基づく試験および認証の制度確立に向けたNEDO「生活支援ロボット実用化プロジェクト」の取り組みについても紹介する.


14:00-15:00第3話 機能安全準拠ソフトウェア開発プロセスと具体的事例の紹介
株式会社ヴィッツ 竹内 舞
 サービスロボットの機能安全規格ISO 13482は,2013年の国際規格化を目指して準備が進められている.また,他分野においても,IEC 61508,IEC 62061,ISO 26262などの機能安全規格への準拠が当たり前になりつつある.そのため,国際市場としてISO 13482への準拠も避けられないと考えられる.
本講演では,弊社のこれまでの機能安全認証取得と機能安全対応支援経験を踏まえて,機能安全準拠のソフトウェア開発プロセスの概念と必要要件を説明する.また,認証機関からの具体的な指摘事項と改善事例について紹介する.


15:00-15:15 <休憩>


15:15-16:15第4話 ALSOKにおける警備・案内ロボットの紹介
ALSOK 綜合警備保障株式会社 中村 雅一
 警備・案内ロボットは,商業施設やオフィス等の人が自由に行き交う環境を走行することが求められており,有人環境における安全対策が必要である.
弊社ではロボットの安全対策として,ISO14121に則ったリスクアセスメントおよび,ISO12100のスリーステップメソッドによるリスク低減を図っている.具体的には,リスクは危害の酷さ,危険源へ人が曝露される頻度,危険事象の回避可能性から,リスクレベルを見積もり,本質的安全設計,安全防護策の適用,使用上の情報表示により,リスクの低減を図っている.
本講演では,弊社の警備・案内ロボットを紹介するとともに,安全に関する取り組みについて,事例を挙げながら紹介する.


16:15-17:15第5話 非接触式セーフティレーザスキャナーに要求される事項・使い方のご紹介
北陽電機株式会社 Wagle Santosh
 セーフティレーザキャナーは,危険な場所への侵入検知及び自立走行車の衝突防止など,安全関連システムの一部として,特に人の安全を確保するために使用される装置である.セーフティレーザキャナーを安全装置として使用する場合,国際安全規格であるIEC61508,IEC61496,ISO13859の要求を満足しなければならない.
本講演では,規格で定められた反射型センサにおける最高の安全レベルSIL2, Category3, PLdに適合するセンサの開発プロセス及びサービスロボットへの使用例などを交えて紹介する.


17:15-17:20 <閉会挨拶>


>>お申込み方法はこちらをご確認ください<<


主 催:
一般社団法人 日本ロボット学会
協 賛(予定):
応用物理学会,計測自動制御学会,産業技術連携推進会議 医療福祉技術分科会,システム制御情報学会,情報処理学会,人工知能学会,精密工学会,電気学会,電子情報通信学会,土木学会,日本機械学会,日本シミュレーション学会,日本神経回路学会,日本設計工学会,日本時計学会,日本人間工学会,日本バーチャルリアリティ学会,日本ロボット工業会,農業機械学会,バイオメカニズム学会