CLOSE

第87回 医療機器としてのロボットの実用化と事業化

開催日2014年10月8日(水)
開催地中央大学後楽園キャンパス2号館2階2221号室
セミナーレポートセミナーレポート

開催日:2014年10月8日(水)10:00~16:45(開場9:30)

遠隔セミナー:本セミナーの有料ネット配信を行います.詳細はこちらをご確認ください

開催地:中央大学後楽園キャンパス2号館2階2221号室(東京都文京区春日1-13-27)

レポートを公開致しました

 ※ 第2話が当初の予定より変更となりました.(2014/7/25)

 ※ 第3話~第5話の時間が5分繰り上がりました.(2014/9/10)

会場アクセス:
http://www.chuo-u.ac.jp/access/kourakuen/
最寄り駅:東京メトロ丸ノ内線・南北線 後楽園駅 徒歩5分,または 都営地下鉄三田線・大江戸線 春日駅 徒歩7分

定 員:70名(定員になり次第締め切ります)

参加費(税込):
当学会及び協賛学会の正会員/8,500円,会員外/13,000円,学生(会員,非会員を問わず)/4,500円,
当学会賛助会員 招待券ご利用/無料,優待券ご利用/4,500円,左記サービス券なし/13,000円

  • 賛助会員の皆様へ:上記の招待券(2枚/口)及び優待券(10枚/口)は,年頭に各賛助会員学会窓口様宛に配布させて頂いておりますので有効にご活用ください.

口 上:
 昨今の国策にて医療機器分野の振興が強く求められ,多くの国費・事業の投入と中小企業を含む事業者の参入が図られています.これまでロボットの医療機器分野への参入は研究段階で開発を断念されるものが多いのが現状でしたが,昨今ではガイドラインの策定や薬事法の改正など革新的医療機器の上市をサポートする取り組みも進められ,ロボット技術による医療支援実現の環境は少しずつ改善されています.本セミナーでは主として新規医療機器としてのロボット装置を研究開発・評価・承認/認証・上市の壁を越えて事業化するための基礎知識について学んでいただきます.
オーガナイザー:中村 亮一(千葉大学)


講演内容:

10:00-10:10 <開会挨拶・講師紹介>


午前の部 司会 中村亮一(千葉大学) 川村和也(千葉大学)

10:10-11:10 第1話 医療用ロボットの研究開発:脳神経外科用インテリジェント手台i-ArmS(㈱デンソー)の開発と事業化:工学研究者の立場から
東京女子医科大学 岡本 淳
 工学者にとって医療とは基本的に未知の領域である.医療行為ができないロボット工学者が医療ロボットを開発することは,例えば運転免許を持っていないエンジニアが自動車の開発をするような行為と似ており,そもそも困難な作業といえる.本講演では,大学単独の文科省科研費プロジェクトから(株)デンソーによる事業化(予定)へとつなげることができたインテリジェント手台の開発経緯を例にとり,特に手術支援分野において工学者が陥りやすいピットフォールとその回避法について,医療従事者との工学者の「生態」の比較を踏まえて説明を試みたい.


11:10-11:20 <休憩>


11:20-12:20 第2話 脳神経外科手術ロボットの研究開発:医師の立場から
信州大学 後藤 哲哉
 信州大学医学部脳神経外科教室では1995年より脳神経外科手術ロボットの研究を行っている.内視鏡型マスタースレーブマニピュレータは日立製作所,東京大学,東京女子医科大学との共同研究により制作され,2003年から04年にかけ臨床使用を行った.2006年からは術者の腕を保持する手台の開発を行っている.日立情報通信エンジニアリング,早稲田大学との共同研究で制作した装置は2010年から11年にかけて臨床使用を行ったのち,現在は市販化に向けた研究をデンソー,東京女子医科大学と行っている.2012年からは顕微鏡下で微小構造を把持する術具を研究している.これら研究の概要と医療ロボット開発における持論を述べる.


12:20-13:15 <休憩(昼食)>


午後の部 司会 川村和也(千葉大学) 中村亮一(千葉大学)

13:15-14:15 第3話 医療ロボット承認の基礎1:医療機器で社会貢献するために最初に知っておくルール
(独)産業技術総合研究所 鷲尾 利克
 薬事法は,昨年改正法が公布され(平成25年11月27日交付),施行時には名称が「医薬品,医療機器等の品質,有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下,医薬品医療機器等法)」と変わる.医薬品医療機器等法では,医療機器の特性を踏まえた規制を行うことを目的に,医薬品等と医療機器が別章で規定される.また,医療に使われるようになっている単体プログラムについて,その位置づけの明確化が行われている.ここではロボットを医療機器とする際に,知っておくべきルールについて解説する.


14:15-14:25 <休憩>


14:25-15:25 第4話 医療ロボット承認の基礎2:医療機器ガイドラインとロボット安全性規格
(独)産業技術総合研究所 鎮西 清行
 医療機器開発ガイドライン,次世代医療機器評価指標は,革新的な医療機器の開発や評価のポイントを明確化することで,迅速な開発・承認審査の道しるべとするものである.ロボットについては手術ロボットを含む「ナビゲーション医療」およびリハビリテーション用外骨格デバイスを含む「活動機能回復訓練装置」に関するガイドライン・評価指標が策定されている.また,ISOおよびIECでこれらに関する議論が進められている.それらの解説及び最新動向について紹介する.


15:25-15:35 <休憩>


15:35-16:35 第5話 医療ロボット承認の基礎3:医療機器レギュラトリーサイエンス
東京大学 佐久間一郎
 医療機器は,使用目的又は効能・効果,操作方法,使用方法,使用上の注意の妥当性が判断され,その効果・安全性のバランスを総合的評価することで,機器として承認の可否が議論される.このため医療技術を社会に医療機器として提供するためには,安全性と有効性の評価が不可欠であり,技術の研究開発とともにその評価技術開発が重要となる.医療機器の医療上の効果ならびにリスクレベルは機器自体の性能と共に,その使用方法,使用者の手技に依存するという,特徴が医療機器評価には存在する.医療機器特有の課題を示す例を紹介し,医療機器の科学的評価の考え方を紹介する.


16:35-16:45 <閉会挨拶>


>>お申込み方法はこちらをご確認ください<<


主 催:
一般社団法人 日本ロボット学会
協 賛(予定):
応用物理学会,計測自動制御学会,産業技術連携推進会議 医療福祉技術分科会,システム制御情報学会,情報処理学会,人工知能学会,精密工学会,電気学会,電子情報通信学会,土木学会,日本感性工学会,日本機械学会,日本シミュレーション学会,日本神経回路学会,日本設計工学会,日本時計学会,日本人間工学会,日本バーチャルリアリティ学会,日本ロボット工業会,農業食料工学会,バイオメカニズム学会
日本コンピュータ外科学会,日本生体医工学会,日本医工ものづくりコモンズ,医療機器レギュラトリーサイエンス研究会