第122回 近年のベイズ推論研究とロボット工学への応用
開催日 | 2019年7月29日(月)10:00~17:00(開場 9:30) |
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開催地 | 中央大学 後楽園キャンパス 2号館 2階 2215教室(東京都文京区春日1-13-27) |
会場アクセス:
http://www.chuo-u.ac.jp/access/kourakuen/
http://www.chuo-u.ac.jp/campusmap/kourakuen/
東京メトロ丸ノ内線・南北線『後楽園駅』徒歩約5分,都営三田線・大江戸線『春日駅』徒歩約6分,JR中央・総武線『水道橋駅』徒歩約12分,JR中央・総武線『飯田橋駅』徒歩約17分
会場100名/ネット配信50名(どちらも定員になり次第締め切ります)
参加費(税込):※ お支払の際,別途システム手数料「216円」を頂戴致します.
当学会及び協賛学会の正会員(個人)/8,500円,会員外(一般)/13,000円
当学会及び協賛学会の学生会員(個人)/3,000円,会員外(学生)/4,500円
当学会賛助会員 招待券ご利用/無料,優待券ご利用/3,000円,左記サービス券なし/13,000円
特別優待券使用の場合:学生(RSJ会員非会員問わず)/無料,学生以外/3,000円
ネット配信参加(RSJ個人会員のみ申込可能):申込者のみ視聴/4,500円,申込者以外に複数人視聴/8,000円
- 2017年度開催セミナーより参加申込みおよび参加費のお支払い方法が変更となっております.詳細はご案内ページをご確認ください.
- 賛助会員招待券/優待券および特別優待券の詳細はご案内ページをご確認ください.
口 上:
近年,データ解析の分野で(深層学習に隠れつつも)ベイズ推論が再び高い注目を浴びつつあります.またそれに伴い,ロボティクスの分野でも確率ロボティクスを始めとする統計学をロボット応用に用いるアプローチや,統計的機械学習をロボットに用いるアプローチがますます活発になりつつあります.そこで本セミナーでは大きな流れとなりつつあるベイズ推論について,第一線の研究者・技術者をお招きして,まずはその数理的基盤をご紹介していきます.さらにベイズ推論技術とロボティクスとを結びつけた最新の技術について解説していきます.
オーガナイザー: 雨宮 智(富士通研究所)
講演内容:
10:00-10:10 <開会挨拶・講師紹介>
10:10-11:10 第1話 ベイズ推論による機械学習 ~基礎からベイズ深層学習まで~
アクセンチュア株式会社 須山 敦志
本講演では,近年統計学だけでなく機械学習や深層学習などのAI分野にも必須の要素技術となっているベイズ推論の基礎と応用を解説します.前半の基礎編では,解析用途に応じた確率モデルの設計方法を解説し,さらに複雑なモデルに対しても計算機を用いることによって効率的に未来の予測や未知の値の推定ができる近似推論の技術を紹介します.後半では,近年注目を集めている深層学習とベイズ推論を融合させた最新の予測推定手法や,両者の理論的なつながりなどにも簡単に触れます.
11:10-11:20 <休憩>
11:20-12:20 第2話 ガウス過程の基礎とロボティクス
統計数理研究所 持橋 大地
ガウス過程は, ランダムな関数を生成できるベイズ事前分布であり, 特定の関数形を仮定せずデータから柔軟に関数の推定が行えることから, ロボティクスをはじめ多数の分野で適用が進められつつある.本講演では, 最近上梓した『ガウス過程と機械学習』(講談社MLPシリーズ, 2019)に基づき, ガウス過程の基礎について説明するとともに, ロボティクスに有用な最近の拡張についていくつか紹介したい.
12:20-13:30 <休憩(昼食)>
13:30-14:30 第3話 ガウス過程とベイズ推論によるロボットの行動学習
奈良先端科学技術大学院大学 松原 崇充
ロボットが活躍の場を拡大するためには,不確実環境において知的かつ頑健にタスクを遂行可能な行動計画・学習技術が不可欠である.本講演では,ガウス過程とベイズ推論の枠組みを用いて,環境と相互作用を通じて収集された経験データから最適行動を計画・学習するアプローチに焦点をあてる.行動計画においてボトルネックとなる計算時間を低減する近似計算手法(解析的モーメントマッチングやスパースガウス過程の変分学習など)の解説を交えつつ,我々の研究室で取り組んでいるモデルベース・フリー強化学習や能動フィルタリングのアルゴリズムおよび小型船舶の自動運転や双腕ロボットによる物体探索などの応用事例を紹介する.
14:30-14:40 <休憩>
14:40-15:40 第4話 階層ベイズモデルに基づくロボットによる教師なし概念学習
電気通信大学 中村 友昭
人は正解ラベルのついていないデータから,様々な能力を獲得しています.ロボットも実環境で柔軟に活動するために,ラベル付きデータが得られない環境で学習する能力を持つことは重要となります.そこで本講演では,階層ベイズモデルを用いた教師なし学習に基づく,ロボットによる概念獲得に関する研究を紹介します.ロボットは自身のセンサーから得られる情報を意味のもつ単位へと分節・分類することで概念を形成し,さらに人から教示される単語と結びつけることで語意を獲得することが可能となります.本講演では,これらの研究の中で用いられている技術についても概説します.
15:40-15:50 <休憩>
15:50-16:50 第5話 ベイズ推定に基づく自己位置推定
名古屋大学 赤井 直紀
自己位置推定とは,センサー観測と地図を照合し,地図上における対象の相対位置を推定する問題です.この際,単にうまく照合する地点を解とすると,動的変化やノイズなどの影響を受けて誤マッチングすることがあります.この様な誤マッチングを防ぐために,ベイズ推定を活用することができます.本講演ではまず,ベイズ推定に基づく自己位置推定である,カルマン・パーティクルフィルタに基づく自己位置推定を説明します.その後,ベイズ推定に基づいたより高度な自己位置推定を行うための取組を紹介します.なお,ここでいう「高度な自己位置推定」とは,位置以外の情報として例えば推定結果の信頼度のような,位置推定に大きく影響する情報を同時に推定する取組を意味します.この高度な推定の実現のためにも,パーティクルフィルタが活用されます.
16:50-17:00 <閉会挨拶>
参加申込方法:
必ず参加申込みおよび参加費のお支払い方法のご案内ページをご確認の上,下記よりお申し込みください.
本セミナー会場参加希望の場合,下記よりお申込み,参加費支払のお手続きをお願いします.
申込締切:7月26日(金)17:00.
賛助会員招待券や学生の特別優待券等,無料参加券をご利用の場合は下記よりお申し込みください.
申込締切:7月26日(金)17:00.
本セミナー遠隔参加希望の場合,下記よりお申込み,参加費支払のお手続きをお願いします.
申込締切:7月26日(金)17:00.
遠隔配信の概要についてはオンライン配信のご案内をご参照ください。
2018年度より遠隔配信参加の申込は抽選から申込先着順となりました。申込方法・参加費のお支払い方法も会場参加申込みと同様のシステムに変更となりましたのでご注意ください。
セミナー参加に関する注意事項
- 会場,講師,日時等は都合により変更になる可能性がございますのでご了承下さい.最新の情報は学会ロボット工学セミナーHPに掲載されます.
- 台風等警報発令時のセミナー開催中止判断については「災害時における中止判断」のページをご確認ください.
- 当日、参加者の理解を深めるためテキストを配布致します。このテキストは、原則、講演に使用されるスライド資料等を縮小コピーしたものですが、諸事情により修正・抜粋がされている場合がございます。ご了承ください。また、テキストの後日販売は行いません。
- 参加者のセミナー会場内での撮影・録音行為は禁止させて頂きます。なお、撮影・録音を含む取材をご希望の場合は必ず事前に学会事務局までお問い合わせください。
主 催:
一般社団法人 日本ロボット学会
協 賛(予定):
計測自動制御学会,産業技術連携推進会議 医療福祉技術分科会,システム制御情報学会,情報処理学会,人工知能学会,精密工学会,電気学会,電子情報通信学会,土木学会,日本感性工学会,日本機械学会,日本シミュレーション学会,日本神経回路学会,日本設計工学会,日本時計学会,日本人間工学会,日本バーチャルリアリティ学会,日本ロボット工業会,農業食料工学会,バイオメカニズム学会