第124回 リハビリテーション現場へのロボット技術の導入
開催日 | 2019年11月20日(水)10:00~17:10(開場9:30) |
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開催地 | 藤田医科大学 大学3号館221室(〒470-1192 愛知県豊明市沓掛町田楽ケ窪1番地98) |
会場 アクセス | https://www.fujita-hu.ac.jp/access.html |
定員 | 会場50名/ネット配信50名(どちらも定員になり次第締め切ります) |
参加費 (税込) | ※ お支払の際,別途システム手数料「216円(10/1~:220円)」を頂戴致します. |
主催 | 一般社団法人 日本ロボット学会 |
協賛 | 計測自動制御学会,産業技術連携推進会議 医療福祉技術分科会,システム制御情報学会,情報処理学会,人工知能学会,精密工学会,電気学会,電子情報通信学会,土木学会,日本感性工学会,日本機械学会,日本シミュレーション学会,日本神経回路学会,日本設計工学会,日本時計学会,日本人間工学会,日本バーチャルリアリティ学会,日本ロボット工業会,農業食料工学会,バイオメカニズム学会 (予定) |
セミナーレポート | セミナーレポート |
口 上:
日本は世界一の高齢社会であり,リハビリテーションの重要性は高まる一方です.リハビリテーションの質と量をより良くするためにロボット技術の導入に期待が高まっていますが,現時点では現場に取り入れられて普及しているものが多くありません.本セミナーではリハビリテーションの現場にロボット技術が先駆的に導入されている例を紹介しながら,日本のロボット技術とリハビリテーション現場を繋ぐための課題と展望,他の工学技術の導入の現状と可能性について,講師の方々から分かりやすくご紹介いただきます.
オーガナイザー: 山﨑 一德(藤田医科大学)
講演内容
10:00-10:10 <開会挨拶・講師紹介>
10:10-11:10 第1話 自立歩行支援ロボットWPALの開発における要点と課題
藤田医科大学 平野 哲
リハビリテーションにおけるロボットの活用に期待が集まっている.活動を支援するロボットは自立支援,介護支援,練習支援,認知・情緒支援に分類できる.このうち,患者がリハビリテーションに取り組む際に,効果の高い練習を提供する目的で使用される練習支援については実用化が進んでいるが,他の分野での実用化はやや遅れている.演者らは対麻痺者の歩行再建を目的とした自立歩行支援ロボットWPALの開発を進めてきた.内側系構造を採用することで,安定した立位と車いす併用性を実現し,複数の対麻痺者が連続1km以上歩行可能となった.開発における要点や自立支援ロボットが抱える課題について述べる.
11:10-11:20 <休憩>
11:20-12:20 第2話 リハビリテーション支援ロボット「ウェルウォーク」の開発と医工連携
トヨタ自動車(株) 嶋田 宏史
トヨタ自動車では少子高齢社会の負担低減に貢献することを狙いとして「Mobility for All」のコンセプトの元,パートナーロボットの開発を進めている.「医療の支援」の領域で開発,実証を進めてきた「歩行練習アシスト(GEAR)」は医療機器として完成度を上げ,「ウェルウォーク WW-1000」として医療機器承認を取得し,2017年9月より医療機関に対するレンタルサービスを開始している.ウェルウォークの開発で進めてきた医工連携においては,早期から実対象者での実証を行いつつ,医学と工学が双方向の議論の末につくり出すべきものの方向性を共に見出してきた.本講演ではその開発経緯と今後の展望について述べる.
12:20-13:20 <休憩(昼食)>
13:20-14:40 藤田医科大学病院 リハビリテーション施設の見学(※見学の遠隔配信はございません。)
14:40-14:50 <休憩>
14:50-15:50 第3話 脳卒中後上肢麻痺に対するロボット療法の効果と限界
大阪府立大学 竹林 崇
脳卒中後に生じる上肢麻痺は85%の対象者に生じ,彼らのQuality of lifeの低下に影響を与えると言われている.エビデンスが確立されている脳卒中後の上肢麻痺に対するアプローチとしてはConstraint-induced movement therapyと並びロボット療法が挙げられる.ただし,ロボット療法は上肢麻痺における機能障害を改善しうるが,実生活における使用行動に影響を与えないと言われている.本講義ではロボット療法の効果と限界,さらに限界に対する対処法について,現在解っている範囲でお話しする予定である.
15:50-16:00 <休憩>
16:00-17:00 第4話 歩行補助装置RE-Gait®の運用経験からみた“開発と現場”を繋ぐ課題と展望
(株)オリジン 阿部 友和
リハビリテーションロボット(以下ロボット)の現場導入には,その有効性(Effectiveness),柔軟性(Flexibility),使いやすさ(Usability)そして満足度(Satisfaction)を満たさなければならないとされている.一般的に,開発・現場側は,それらを満たすように日々努力し,検証を続けるが,導入に至るケースは決して多くないように思われる.何故ならば,導入における重要な点は,上記とともに,“経済面(Economic)およびその仕組み”が必要であることを筆者は痛感している.本講演では,歩行補助装置RE-Gait®の運用経験から開発と現場を繋ぐ課題とその展望(方向性・方法・経済面の仕組み)を述べたい.
17:00-17:10 <閉会挨拶>
参加申込方法
必ず参加申込みおよび参加費のお支払い方法のご案内ページをご確認の上,下記よりお申し込みください.
本セミナー会場参加希望の場合,下記よりお申込み,参加費支払のお手続きをお願いします.
申込締切:11月18日(月)13:00.
賛助会員招待券や学生の特別優待券等,無料参加券をご利用の場合は下記よりお申し込みください.
申込締切:11月18日(月)13:00.
本セミナー遠隔参加希望の場合,下記よりお申込み,参加費支払のお手続きをお願いします.
申込締切:11月17日(日)23:00.
※本セミナープログラムのうち,見学の遠隔配信はございませんので、ご了承の上お申込ください。
遠隔配信の概要についてはオンライン配信のご案内をご参照ください。
2018年度より遠隔配信参加の申込は抽選から申込先着順となりました。申込方法・参加費のお支払い方法も会場参加申込みと同様のシステムに変更となりましたのでご注意ください。
セミナー参加に関する注意事項
- 会場,講師,日時等は都合により変更になる可能性がございますのでご了承下さい.最新の情報は学会ロボット工学セミナーHPに掲載されます.
- 台風等警報発令時のセミナー開催中止判断については「災害時における中止判断」のページをご確認ください.
- 当日、参加者の理解を深めるためテキストを配布致します。このテキストは、原則、講演に使用されるスライド資料等を縮小コピーしたものですが、諸事情により修正・抜粋がされている場合がございます。ご了承ください。また、テキストの後日販売は行いません。
- 参加者のセミナー会場内での撮影・録音行為は禁止させて頂きます。なお、撮影・録音を含む取材をご希望の場合は必ず事前に学会事務局までお問い合わせください。