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【オンライン配信のみ】第141回 「ロボット工学における微分幾何学基礎」

開催日2022年8月12日(金)9:00~17:00
開催地

オンライン配信で実施いたします
※参加者には講演後に見逃し配信予定しております。都合により一部欠損した見逃し配信になる場合がございます。ご了承ください。

会場
アクセス

配信システム:zoomを使用予定。
資料配布:クラウドサーバのBOX(https://app.box.com)よりダウンロード。
参加方法詳細は、参加費お支払い完了後の返信メールにてご案内いたします

定員オンライン配信200名(定員になり次第締め切ります)
参加費
(税込)

参加費・システム手数料共に税込み価格です.
※ お支払の際,別途システム手数料「220円」を頂戴致します.

【オンライン配信参加のみ】
当学会及び協賛学会の正会員(個人)/8,500円,会員外(一般)/20,000円
当学会及び協賛学会の学生会員(個人)/3,000円,会員外(学生)/10,000円
当学会賛助会員 招待券ご利用/無料,優待券ご利用/3,000円,左記サービス券なし/20,000円
特別優待券使用の場合:学生(RSJ会員非会員問わず)/無料,学生以外/3,000円
団体申込み(*) ~10名まで 40,000円/1団体, ~25名まで 100,000円/1団体 
(*)団体申込みは,申込者はRSJ会員であること,また申込者以外の聴講者は学生であることが条件です.

2022年度の賛助会員招待券・優待券(有効期限:2022/12/31)は2月下旬までにご担当者様へ発送いたしました。 ご利用の場合は、各種券がお手元に到着次第お申込みくださいますようお願いいたします。

主催一般社団法人 日本ロボット学会
協賛計測自動制御学会,産業技術連携推進会議 医療福祉技術分科会,システム制御情報学会,情報処理学会,人工知能学会,精密工学会,電気学会,電子情報通信学会,土木学会,日本感性工学会,日本機械学会,日本シミュレーション学会,日本神経回路学会,日本設計工学会,日本時計学会,日本人間工学会,日本バーチャルリアリティ学会,日本ロボット工業会,農業食料工学会,バイオメカニズム学会(以上20団体 協賛予定)

口 上

 ロボット工学の技術は,しばしば微分幾何学を用いて記述される.この記述は,実用を度外視した理論ではなく,走行経路やロボット表面の形状のような具象的な曲がった空間の表現から,剛体変換のなす空間や運動方程式のような抽象的な空間の表現まで,実ロボットを制御する技術に利用されている.解析学を主とする工学系数学を学んだ研究者にとって,微分幾何学により記述された論文は,初めて出会う用語も多く難解である.そのような論文を避けて通れない場合,全体像を掴めないまま,個々の抽象的な概念を泥縄的に学ばなければならない.具体的な例と共に,用語と直感的な解釈を結び付けて学べる機会が欲しいと感じたことはなかったであろうか.本セミナーでは,微分幾何学の全体像に加え,各用語がロボット工学のどの分野で用いられ,なぜそのような記述をするのかについて,各講演者に解説していただく.

オーガナイザー:岩本 憲泰(信州大学)

 

講演内容:

9:00-9:10 <開会挨拶・講師紹介>


9:10-10:40 1話 曲がった世界のふるまいを操る:ロボット制御のための微分幾何学の基礎

大阪大学 石川 将人

 ロボット工学において,しばしば線形代数でなく微分幾何学が用いられるのは,状態空間がユークリッド空間ではないうえにダイナミクスが非線形だから,すなわち,「舞台と振る舞いがどちらも曲がっているから」といえる.本講演では,以降の講演のための基礎として,多様体をはじめとする微分幾何学の基礎用語を解説したのち,特徴的なふるまいの例である非ホロノミック拘束系の制御問題について紹介する.


10:40-10:45<休憩>


10:45-11:45 2話 曲線の微分幾何学とヘビ型ロボットの制御

名古屋大学 有泉 亮

 ヘビ型ロボットの研究においては,ロボットの目標経路や目標形状などの曲線や曲線上の運動を扱う必要が生じる.本講演では,2次元平面上での経路追従と3次元空間上でのヘビ型ロボットの目標体形表現の2点に着目し,そのために使う曲線の理論を説明する.特に,曲線の扱いで重要となるフレネ・セレの公式を中心に,ヘビ型ロボットへの応用を考える際に有効な拡張について述べる.また,実際にヘビ型ロボットに応用する際に必要な運動に関する考察に触れ,研究へ応用した例を紹介する.


11:45-12:30<休憩(昼食)>


12:30-13:30 3話 リーマン幾何学と冗長自由度リーチングの動作解析

富山大学 関本 昌紘

  多関節運動の動作解析では,運動学・動力学の両面から動作を捉える必要がある.多関節系の配位空間(姿勢の集合)に,慣性行列からなるリーマン計量を入れると,その多様体上の移動は多関節系の運動方程式と関連付けられる.本講演では,姿勢の冗長性により生じるリーチング動作時の自己運動の評価にリーマン幾何学を活用した事例を紹介する.


13:30-13:35<休憩>


13:35-14:35 4話  ロボット工学のためのリー群・リー代数入門

東北大学 鏡 慎吾

 平面や空間における回転,剛体変換,射影変換やそれらの推定や最適化等を扱うとき,あるいはそれらに関する文献や実装を読解しようとする際に,リー群・リー代数の知識の必要性にしばしば行き当たる.本講演では,主にロボット工学へ応用する際に必要になる基礎事項とその理解のための勘所を,話が抽象的になり過ぎないように注意しながら紹介する.リー群・リー代数の定義とその解釈,リー代数の元とリ ー群の元の対応を表す指数写像,速度・角速度の座標変換に利用されるリー群の随伴表現などのトピックを取り上げ,具体的なリー群としてはSO(2),SO(3),SE(2),SE(3),SL(3)等を扱う.


14:35-14:45<休憩>


14:45-15:45 5話  最適化問題に対する微分幾何学的アプローチとロボット工学への応用

京都大学 佐藤 寛之

 連続最適化問題の実行可能領域は,ユークリッド空間やその部分集合のみならず,場合によって様々なものを考える必要が生じ得る.本講演では,特に,実行可能領域がリーマン多様体である場合,すなわちリーマン多様体上で定義された目的関数についての最適化問題を扱い,その解法として微分幾何学的に設計された勾配法を中心に紹介する.その中でも,共役勾配法に関する講演者の最近の研究結果を紹介し,実際の問題を効率的に解く際の参考になる情報を提供することを目指す.さらに,こうした最適化アプローチのロボット工学等への応用についても紹介する.


15:45-15:50<休憩>


15:50-16:50 6話  三角メッシュ状の曲面・環状リンク機構の離散微分幾何学

九州大学 鍛冶 静雄

 CG・CADにおける代表的な形状表現のひとつである三角メッシュや環状リンク機構のグラフモデルは,幾何学ではそれぞれ単体的曲面・単体的閉曲線と呼ばれる.滑らかな曲面・曲線における微分幾何学のアナロジーを,これらの区分線形な曲面・曲線に対して展開し,微分幾何の膨大な知見を形状処理に活かそうというのが離散微分幾何学の一つのモチベーションである. この講演では,単体的曲線・曲面について速習した後,離散微分幾何の道具の中でも特に有用な離散ラプラシアンと,その形状デザインへの応用を紹介する.また,環状リンク機構への捩率の概念の応用として,ヒンジのみで構成された1自由度機構の設計についても紹介する.


16:50-17:00 <閉会挨拶>


参加申込方法  

必ず参加申込みおよび参加費のお支払い方法のご案内ページをご確認の上,下記よりお申し込みください.

※運用方法(オンライン配信のタイムシフト配信(見逃し配信)の実施)の変更により、第132回セミナーより申込後のキャンセルは一切不可と致します。

 

本セミナーオンライン参加希望の場合,下記よりお申込み,参加費支払のお手続きをお願いします.
優待券(有料)をご利用の場合もこちらからお申込みください.
申込締切:8月11日(木)18:00.

オンライン配信の概要についてはオンライン配信のご案内をご参照ください.

オンライン配信申込

※本セミナーは2022年度の賛助会員優待券(有効期限:2022/12/31)をご利用いただけます。2月下旬までに発送完了いたしました。お手元に到着後にお申込みくださいますようお願いいたします。

 

賛助会員招待券や学生の特別優待券等,無料参加券をご利用の場合は下記よりお申し込みください.
申込締切:8月11日(木)10:00.

無料参加券利用申込

※本セミナーは2022年度の賛助会員招待券(有効期限:2022/12/31)をご利用いただけます。2月下旬までに発送完了いたしました。お手元に到着後にお申込みくださいますようお願いいたします。

セミナー参加に関する注意事項

  1. 会場,講師,日時等は都合により変更になる可能性がございますのでご了承下さい.最新の情報は学会ロボット工学セミナーHPに掲載されます.
  2. 台風等警報発令時のセミナー開催中止判断については「災害時における中止判断」のページをご確認ください.
  3. 当日,参加者の理解を深めるためテキストを配布致します.2020年度より電子データで配布となり,会場参加/オンライン参加ともにメールにて事前に配信を行います.また,テキストの後日販売は行いません.
  4. 参加者の撮影・録音行為は禁止させて頂きます。なお、撮影・録音を含む取材をご希望の場合は必ず事前に学会事務局までお問い合わせください。