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【オンライン開催】第159回 農業のためのロボットやセンシング技術の普及を目指して

開催日2025年6月20日(金)10:00~17:00
開催地

オンライン配信で実施いたします
※参加申込者には講演後に見逃し配信予定しております。都合により一部欠損した見逃し配信になる場合がございます。ご了承ください。

会場
アクセス

配信システム:zoomを使用予定。
資料配布:クラウドサーバのBOX(https://app.box.com)よりダウンロード。
参加方法詳細は、参加費お支払い完了後の返信メールにてご案内いたします

定員オンライン配信200名(定員になり次第締め切ります)
参加費
(税込)

参加費・システム手数料共に税込み価格です.
※ お支払の際,別途システム手数料「220円」を頂戴致します.

【オンライン配信参加のみ】
当学会及び協賛学会の正会員(個人)/8,500円,会員外(一般)/20,000円
当学会及び協賛学会の学生会員(個人)/3,000円,会員外(学生)/10,000円
当学会賛助会員 招待券ご利用/無料,優待券ご利用/3,000円,左記サービス券なし/20,000円
特別優待券使用の場合:学生(RSJ会員非会員問わず)/無料,学生以外/3,000円

2025年度の賛助会員招待券・優待券(有効期限:2025/12/31)をご使用いただけます

 

団体視聴について ※受付方法等変更になりました
パブリックビューイング形式でのオンライン配信の視聴を承ります。
大型モニタやスクリーンなど複数人で視聴いただくことが可能です。
代表申込者は本会正会員であること(代表申込者が企業所属の場合は所属企業が本会賛助会員であること)がお申し込み条件となります。 賛助会員配布の各種券は利用できません。その他の条件・価格は事務局までお問合せください。

主催一般社団法人 日本ロボット学会
協賛計測自動制御学会,産業技術連携推進会議 医療福祉技術分科会,システム制御情報学会,情報処理学会,人工知能学会,精密工学会,電気学会,電子情報通信学会,土木学会,日本感性工学会,日本機械学会,日本シミュレーション学会,日本神経回路学会,日本設計工学会,日本時計学会,日本人間工学会,日本バーチャルリアリティ学会,日本ロボット工業会,農業食料工学会,バイオメカニズム学会,農業情報学会(以上21団体予定)

口 上

 日本の農業において,従事者の人口減少は喫緊の課題である.2000年には基幹的農業従事者が240万人であったが,2020年には136万人まで減少した.この傾向が続けば,2050年には約30万人まで減少すると予測される.このような背景から,ロボットやセンシング技術を活用した革新的な農業の実現に対する期待が高まっている.実用技術の開発や,それを活用した事業の立上げを加速させる必要がある.しかし,刻々と変化する複雑な栽培環境や,費用対効果の不透明さが,農業ロボット普及の大きな障壁となっている.本セミナーでは,「農業ロボットや関連技術を普及させるためにはどのような方策が必要か」について,農業ロボットや関連技術の研究開発に取り組んでおられる講師をお招きし,ご講演いただく.

オーガナイザー:藤永 拓矢(大阪公立大学)

 

講演内容:

10:00-10:10 <開会挨拶・講師紹介>


10:10-11:00 1話 スマート農業推進のためのロボットならびにセンシング技術

京都大学    近藤 直

  世界中でスマート農業が大きなブームとなっているが,アメリカ,EU,日本を含むアジアとそれぞれの農業生産の規模,地域の生産者や消費者の要望は大きく異なる.本講演では,農業におけるこれまで開発されてきたロボットの例を挙げると同時に普及した技術とそうでない技術について紹介する.次に,生物材料の特性に基づく近赤外分光法,蛍光分光・画像等のセンシング技術の将来について詳述する.さらに,農業・畜産業・水産業と環境・アニマルウエルフェアのトレードオフ問題に関して言及し,特にほ場への過度の施肥と流亡,採卵鶏のオス雛処分,和牛のビタミンAコントロール,バナメイエビの養殖等の問題解決に対する現行の技術アプローチを説明することで,今後の技術開発の方向性を議論する.


11:00-11:10<休憩>


11:10-12:00 2話 農業ロボットの現状と今後の展望

北海道大学  野口 伸

  日本農業の労働力不足は厳しい状況に置かれている.農林水産省は基幹的農業従事者(ふだん仕事として主に自営農業に従事している者)が今後20年で約1/4になると予測しており,ロボットはじめ超省力技術の開発と速やかな社会実装が,日本農業を持続させる上で必須である.他方,世界では人口は2050年には98億人になり,その時の食料需要は現在の60%増との推計がある.この人口の増加に対して持続的な食料生産を実現するためにはロボット,AI,IoTなどのディジタル技術が必要との認識から,世界的に農業のICT・ロボットに関する研究開発が盛んに行われている.たとえば,農家の「経験」と「勘」に依存したこれまでの農業からスマートなロボット利用への転換は日本そして世界の農業が抱える問題の解決に大きく寄与する.本講演では世界的に進展している農業ロボットの現状と今後を展望する.特に農業分野におけるスマートロボットやデジタルツインの利用について論じる.


12:00-13:00 <休憩(昼食)>


13:00-13:50 3話 施設植物生産における自律分散環境計測制御技術と情報プラットフォーム

近畿大学  星 岳彦

   電子工学技術および情報通信技術の劇的なコスパ向上に伴い,インターネットを使ったIoT型の自律分散システムが近年急速に普及している.サイバネティクスにおける分散計測制御のトポロジー的発展を考えると,集中分散,階層分散,自律分散の段階に分けられよう.計測制御機器が高コストであった時代,施設園芸の計測制御システムは中枢を必須とし,必然的に集中分散システムになった.1984年の坂村氏によるTRON構想と,同年の森氏らによる自律分散概念の日本発の提案にインスパイアされ,演者らは施設植物生産の計測制御を自律分散システムにする先駆的研究開発を約25年前から開始した.2004年にIEEE 802.3系ベースの自律分散型情報プラットフォームであるユビキタス環境制御システム(UECS)を実用化し,現在,日本の施設園芸生産現場に一定程度普及している.自律分散システム(ロボット)には群知能が創発され,また,ロバスト性も高く,最近の深層学習のLLM等のもつ特徴と同質のものであると考える.施設植物生産を中心に,農業情報工学におけるこれらの来し方,行く末について考えてみたい.


13:50-14:00 <休憩>


14:00-14:50 4話    農業現場でのロボット活用に関して

inaho株式会社    菱木 豊

  近年,農業分野における労働力不足が深刻化する中,ロボット技術の活用が求められている.inahoが開発する自動収穫ロボットを事例に,農業現場におけるロボット導入の実績と課題について紹介する.特に,AI・センシング技術を活用した収穫精度の向上や,農家の作業負担軽減への貢献を詳しく解説する.また,ロボット導入を進める上での課題として,コストや環境適応,農業従事者との協調作業の必要性を取り上げ,今後の展望について議論する.本講演を通じて,持続可能な農業の実現に向けたロボット技術の可能性を探る.


14:50-15:00 <休憩>


15:00-15:50 5話  自律走行型農薬散布ロボットの開発とこれからのスマート農機開発について

株式会社レグミン   成勢 卓裕

   自律走行型農薬散布ロボットを活用した農業の自動化と効率化についてご紹介する.株式会社レグミンは,農業従事者の減少や高齢化が進む日本の農業において,生産性向上と作業負担の軽減を目的に,高精度な自律走行技術を搭載したロボットの研究開発を進めてきた.現在,ロボットを単なる販売商品ではなく,「サービス」として提供することで,農家が容易に導入できる仕組みを構築し,事業化を推進している.本講演では,ロボット開発の背景や,試作・改良を経て現場導入に至るまでの開発の沿革,そして実際の農業現場でどのように活用されているのかを具体的な事例を交えて解説する.また,農薬散布の自動化にとどまらず,収穫後の作業(ポストハーベスト)など,ロボット技術のさらなる応用可能性についてもお話しし,スマート農業の未来を展望する.農業の自動化やロボット技術の活用について,実践的な知見もふまえてお話させていただく.


15:50-16:00 <休憩>


16:00-16:50 6話  閉鎖型生産システムと授粉作業の自動化の意義や可能性について

HarvestX株式会社   市川 友貴

   農業人材の不足や気候変動による影響,高齢化問題などの深刻な社会課題に直面する中,持続可能な農業の実現に向けて,農業ロボットによる作業の自動化・効率化が大きな注目を集めている.栽培方式も多様化が進んでおり,従来から行われてきた露地栽培やハウス栽培に加え,最新技術を活用した空調制御システムとLED照明による環境制御を特徴とする植物工場などの閉鎖型生産システムの展開が進んでいる.弊社は,農業ロボットの開発を進めると同時に,それらのロボットが最大限の効果を発揮できる環境の整備が不可欠であると考えている.そのため,ハードウェアとソフトウェアの両面から総合的なアプローチを行っている.特に注目すべき点として,これまで主にハチや人手による労働集約的な作業に依存してきた授粉作業について,ロボット技術による自動化を実現する意義と可能性について説明する.


16:50-17:00 <閉会挨拶>


参加申込方法 

必ず参加申込みおよび参加費のお支払い方法のご案内ページをご確認の上,下記よりお申し込みください.

※運用方法の変更により(オンライン配信のタイムシフト配信(見逃し配信)の実施)、第132回セミナーより申込後のキャンセルは一切不可と致します。

 

本セミナーオンライン参加希望の場合,下記よりお申込み,参加費支払のお手続きをお願いします.
優待券(有料)をご利用の場合もこちらからお申込みください.
申込締切:6月19日(木)18:00.

オンライン配信の概要についてはオンライン配信のご案内をご参照ください.

オンライン配信申込

※本セミナーは2025年度の賛助会員優待券(有効期限:2025/12/31)をご利用いただけます。

 

賛助会員招待券や学生の特別優待券等,無料参加券をご利用の場合は下記よりお申し込みください.

申込締切:6月19日(木)10:00.

無料参加券利用申込

※本セミナーは2025年度の賛助会員招待券(有効期限:2025/12/31)をご利用いただけます。

 

セミナー参加に関する注意事項

  1. 会場,講師,日時等は都合により変更になる可能性がございますのでご了承下さい.最新の情報は学会ロボット工学セミナーHPに掲載されます.
  2. 台風等警報発令時のセミナー開催中止判断については「災害時における中止判断」のページをご確認ください.
  3. 当日,参加者の理解を深めるためテキストを配布致します.2020年度より電子データで配布となり,会場参加/オンライン参加ともにメールにて事前に配信を行います.また,テキストの後日販売は行いません.
  4. 参加者のセミナー会場内での撮影・録音行為は禁止させて頂きます。なお、撮影・録音を含む取材をご希望の場合は必ず事前に学会事務局までお問い合わせください。