【オンライン開催】第162回 人と共に働くロボットの安全技術
開催日 | 2025年11月20日(木)10:00~16:50 |
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開催地 | オンライン配信で実施いたします |
会場 アクセス | 配信システム:zoomを使用予定。 |
定員 | オンライン配信200名(定員になり次第締め切ります) |
参加費 (税込) | 参加費・システム手数料共に税込み価格です. 2025年度の賛助会員招待券・優待券(有効期限:2025/12/31)をご使用いただけます
団体視聴について ※受付方法等変更になりました |
主催 | 一般社団法人 日本ロボット学会 |
協賛 | 計測自動制御学会,産業技術連携推進会議 医療福祉技術分科会,システム制御情報学会,情報処理学会,人工知能学会,精密工学会,電気学会,電子情報通信学会,土木学会,日本感性工学会,日本機械学会,日本シミュレーション学会,日本神経回路学会,日本設計工学会,日本時計学会,日本人間工学会,日本バーチャルリアリティ学会,日本ロボット工業会,農業食料工学会,バイオメカニズム学会,農業情報学会(以上21団体予定) |
口 上:
近年,ロボット技術の進化により,サービス業や物流など多岐にわたる分野でのロボットの活躍が期待されている.このような新しい環境でのロボット使用においては,ロボットと人が安全に共存できることが重要である.そのためのセンサーや協働運転対応のロボットが多く販売され,安全規格も整備されてきているが,いざ人と共に働くロボットのシステムを構築しようとすると必要な安全対策の選択に迷うことも少なくない.また,AI等の新しい技術が安全に寄与できるかという疑問も生じる.本セミナーでは,ロボット安全に関わる各分野の専門家をお招きし,安全技術や安全規格の最新動向および実際の運用を想定したシステム設計についてお話をいただく.
オーガナイザー:貞本 敦史(東芝)
講演内容:
10:00-10:10 <開会挨拶・講師紹介>
10:10-11:10 第1話 人手不足日本に必要となる人xロボットx AI協働安全を考える
産業技術総合研究所 中坊 嘉宏
日本における人手不足は全産業分野で課題となっており,サービス分野,製造業ほか産業分野を問わず,自動化,ロボット化のニーズは今後もさらに高まり続けると予想される.その際に,現状技術で完全な自動化ができない場合については,ロボットでできることと,人でしかできないこととの組み合わせで省人化を進めるほかなく,必然的に協働,共存を安全に実現することがロボット導入において重要となる.一方,こうしたロボット活用拡大を後押しするものとして近年の生成AIの急速な発展があり,こうした技術を組み込み,AI制御を含んだより複雑化した状況においての安全の検討が研究課題と考えられる.今後目指すべき人,機械,AIのそれぞれの特性を踏まえた,既存の安全の考え方を拡張した新しい安全のフレーム構築について考える.
11:10-11:20<休憩>
11:20-12:20 第2話 産業用ロボット安全規格ISO 10218の変遷と2025年版改正のポイント― 国際標準化の最新動向を交えて ―
デンソーウェーブ 橋本 秀一
2025年2月,産業用ロボットの安全規格であるISO 10218-1(ロボット本体)およびISO 10218-2(ロボットアプリケーション・ロボットセル)が全面改正され,新版が発行された.本講演では,1992年の初版から2006年・2011年版を経て2025年版に至るまでの改正の流れを整理し,各版における主要な要求事項と,その背景にある国際的な議論を解説する.特に,人とロボットの協働アプリケーションが広がる中で求められてきた安全技術のトレンドや,最新版で新たに盛り込まれた要求事項について紹介する.さらに,ISO 10218シリーズ以外の産業用ロボット関連の国際標準化の最新情報(たとえば,産業用モバイルロボットの安全規格)も共有する.
12:20-13:20 <休憩(昼食)>
13:20-14:20 第3話 協働ロボットの安全機能と現場実装:ユニバーサルロボットの実例から学ぶ
ユニバーサルロボット 石川 翔也
ユニバーサルロボットは,協働ロボットのパイオニアとして,世界中の製造現場で人とロボットの共存を実現してきた.本講演では,当社の協働ロボットに搭載された17の安全機能や,生産現場への導入事例について紹介する.国内外の導入事例を通じて,どのように安全性と生産性を両立しているかを紹介する.たとえば,作業者とロボットが近接して作業する工程にてユニバーサルロボット安全機能の一部である停止時間,停止距離設定の活用や,サイクルタイム向上に資する新機能OptiMoveについても取り上げる予定である.
14:20-14:30 <休憩>
14:30-15:30 第4話 モバイルロボットアプリケーションにおけるジック安全ソリューションの紹介
ジック 藤田 拓磨
まずヨーロッパで産業用センサーのトップシェアを持つジック(SICK)社の概要,製品一覧,ジックジャパン等の紹介をする.次に2022年に改訂されたAGV安全規格JIS D 6802(ISO 3691-4)における安全機能要件,特に速度監視関連について概要説明する.またこの規格の安全機能要件に対応した,ジック社の安全製品,及びそのアプリケーション例の説明を行う.次に今後さらに一般化していくと想定されるモバイルロボット(ロボットを搭載したAMR等)における,ユースケースに応じたリスクアセスメントの考えかた,リスク低減の手法をANSI/RIA R15.68 IMR (Industrial Mobile Robot)規格をベースに紹介する.最後にジック社が提供している,各種のセーフティソリューションサービスを紹介する.例:リスクアセスメント(ISO 12100)支援,安全講習会,PL(パフォーマンスレベル)の計算支援,CEマーキング取得支援,各国安全規則,規格対応支援など.
15:30-15:40 <休憩>
15:40-16:40 第5話 人の行動・ウェルビーイングの定量化について-ロボット安全構築のための一要因
長岡技術科学大学 北條 理恵子
ジー・オー・ピー 清水 尚憲
ロボットとの協働作業は,現在では一般的になりつつあるが,伴う労働災害のリスクも大きくなり,重篤度も頻度も高まることが懸念されている.今後ますますロボットの需要が高まることが必須と思われる中,ロボットの危険稼働領域あるいはその周辺において作業を行う際の人の振る舞い,仕事に対する「安全・安心感」,「やりがい・生きがい」,「使い勝手」など,今まで主観的といわれてきた要因の定量化が必要となる.また,ウェルビーイングについては主にメンタルヘルス領域での研鑽がめざましいが,ウェルビーイングと安全,とりわけ意図的な不安全行動の未然防止についてもまた今後重要な研究トピックになると我々は考えている.本講演では,今までに行った上記要因の定量化の方法と得られたデータを紹介し,ウェルビーイングと労働安全との関係を解説する.
16:40-16:50 <閉会挨拶>
参加申込方法
必ず参加申込みおよび参加費のお支払い方法のご案内ページをご確認の上,下記よりお申し込みください.
※運用方法の変更により(オンライン配信のタイムシフト配信(見逃し配信)の実施)、第132回セミナーより申込後のキャンセルは一切不可と致します。
本セミナーオンライン参加希望の場合,下記よりお申込み,参加費支払のお手続きをお願いします.
優待券(有料)をご利用の場合もこちらからお申込みください.
申込締切:11月 19日(水) 18:00.
オンライン配信の概要についてはオンライン配信のご案内をご参照ください.
※本セミナーは2025年度の賛助会員優待券(有効期限:2025/12/31)をご利用いただけます。
賛助会員招待券や学生の特別優待券等,無料参加券をご利用の場合は下記よりお申し込みください.
申込締切:11月 19日(水) 13:00.※本セミナーは2025年度の賛助会員招待券(有効期限:2025/12/31)をご利用いただけます。
セミナー参加に関する注意事項
- 会場,講師,日時等は都合により変更になる可能性がございますのでご了承下さい.最新の情報は学会ロボット工学セミナーHPに掲載されます.
- 台風等警報発令時のセミナー開催中止判断については「災害時における中止判断」のページをご確認ください.
- 当日,参加者の理解を深めるためテキストを配布致します.2020年度より電子データで配布となり,会場参加/オンライン参加ともにメールにて事前に配信を行います.また,テキストの後日販売は行いません.
- 参加者のセミナー会場内での撮影・録音行為は禁止させて頂きます。なお、撮影・録音を含む取材をご希望の場合は必ず事前に学会事務局までお問い合わせください。