CLOSE

基礎事項(著作権を理解するための基礎知識)

ここでは、日本ロボット学会の著作物に係る著作権の在り方や運用の理解を助けるために、著作権に係る基礎事項を解説します。

著作権・著作者・著作権者

図1に示す様に、著作物には原著作物と編集著作物があります。
 各々の定義と著作権の取扱いは下記となります。

  1. 著作権・著作者・著作権者
  2. 著作者と著作権者の権利
  3. 他人の著作物の利用方法:引用と転載

1. 著作権・著作者・著作権者

図1に示す様に、著作物には原著作物と編集著作物があります。
各々の定義と著作権の取扱いは下記となります。

●原著作物:

  • 原著作物は著作権法上の正式な法律用語ではなく、本学会が便宜上呼称するものです。
  • 著作者(=著者)が制作した投稿前の論文の元原稿や図表、写真、動画などです。
  • 著作権は、原著作物を制作した時点で発生し、著作者が持ちます。すなわち、著作者本人は著作権者なので、自分   の制作した原著作物を自由に利用できます。
  • 過去本学会では、原著作物の著作権の譲渡を受けていましたが、著作者の利便性を考慮し、2014年3月17日以後   は、著作権譲渡を廃止しています。

●編集著作物:

  • 原著作物は投稿された後、学会側で編集され学会誌などとして纏められます。ここで作られたものが編集著作物で   す。
  • 編集著作物は投稿された原著作物を、学会の編集方針に基づきまとめた物であり、その著作権は編集を行った本学   会にあります。したがって、編集著作物の複写等の利用にあたっては、原著作物の著作者であっても、著作権者の本   学会に許諾を得る必要があります。
  • 第三者が編集著作物を複製利用したい場合は、編集著作物の著作権者である本学会と、編集著作物に含まれる掲載論   文の内容を持つ原著作物の著作権者である著作者の両者に許諾を求める必要があります。

参考情報

文化庁/著作権/著作物について

文化庁/著作権/著作者について

Webで著作権法講義/編集著作物

2. 著作者と著作権者の権利

  • 図2に示す様に、著作人格権と著作権があり、前者は著作者の人格的利益を保護する権利で著作者本人にのみ属し他者への譲渡はできません。後に述べる「引用」では、同一性保持権を守ることが要求されます。著作者が制作した著作物の内容・意図を勝手に変更して使ってはならないことを意味します。
  • 著作権は著作物の利用を許諾もしくは禁止する権利で、最初著作者に帰属しますが、他者に譲渡できます。著作権を譲渡された著作権者が他者に譲渡することも可能です。学会活動で関連する著作権の権利は、図2に示す項目があります。
  • 図2の最下段に記載する様に、著作権者から許諾を受けた者は、著作権者により許諾された利用方法及び許諾条件の範囲の内で、著作物を利用する権利を持つことができます。

参考

下記の権利の詳細についてはこちらを参照してください。(文化庁/著作権/著作者の権利の内容について)

3. 他人に著作権のある著作物の利用方法:引用と転載

  • 図3に示す様に、他人に著作権のある著作物を自分の著作物に取り込んで利用する場合、「引用」と「転載」のどちらかの方法をとることになります。
  • よく「転用」という言葉を見かけますが著作権法上では意味を持ちません。
  • 「引用」は図3に示す引用条件を満たすことで、著作権者からの許諾なしに、他人の著作物を利用できます。
  • 引用条件を満たすことができない場合は、著作権者に許諾を得ることで、所望の著作物を「転載」できます。
  • 他人に著作権のある著作物を利用する場合は、「引用」もしくは「転載」のいずれかの手続きを行う必要があり、これらが正規に行われない場合は、著作権法違反となります。

編集著作物利用申請:本学会への転載の許諾申請はこちらでお願い致します